建築士試験 解説ノート

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令和6年度 一級建築士 法規 No.27を解説、省エネ法の特定建築物増築は義務であり努力義務ではない理由

令和6年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.27は、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)の問題です。

この問題では、4つの記述のうち、建築物省エネ法上、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 特定建築物の増築で省エネ基準への適合は義務か努力義務か(省エネ法11条)
  2. 分譲型一戸建て規格住宅を年150戸以上新築する建築主の努力義務(省エネ法27条等)
  3. 分譲型規格共同住宅等を年1,000戸以上新築する建築主の努力義務(省エネ法27条等)
  4. エネルギー消費性能向上計画の認定申請(任意か)(省エネ法35条等)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢1(これが誤っている記述)

建築物省エネ法第11条(特定建築物の建築主の基準適合義務)は、特定建築物の新築・増築(一定規模以上)について「建築物エネルギー消費性能基準に適合させなければならない」と定めていて、これは法的義務なんです。

ところが選択肢1は「適合するよう努めなければならない」(努力義務)としており、ここが誤りです。非住宅部分の床面積が300m²以上となる増築は、省エネ基準への適合が法的義務ということです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 特定建築物(非住宅300m2以上)の増築は省エネ基準への適合が義務(適合させなければならない)です。「努めなければならない」は誤りです(省エネ法11条)。
2 ○(正しい) 分譲型一戸建て規格住宅を年間150戸以上新築する建築主は、エネルギー消費性能の一層の向上のための基準に適合するよう努めなければなりません(省エネ法27条等)。正しい記述です。
3 ○(正しい) 分譲型規格共同住宅等を年間1,000戸以上新築する建築主は、エネルギー消費性能の一層の向上のための基準に適合するよう努めなければなりません(省エネ法27条等)。正しい記述です。
4 ○(正しい) 建築主等は、空気調和設備等の改修に係る建築物エネルギー消費性能向上計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができます(省エネ法35条等:任意認定)。正しい記述です。

選択肢1は、「建築物エネルギー消費性能基準に適合するよう努めなければならない」とする点が誤りで、正しくは「適合させなければならない」(法的義務)です。

選択肢1のポイント

建築物省エネ法第11条(特定建築物の建築主の基準適合義務)は、特定建築物(非住宅で延べ面積300m²以上)の新築・増築(増築部分の床面積が300m²以上のものに限る)について「建築物エネルギー消費性能基準に適合させなければならない」と定めています。

「努めなければならない」は努力義務の表現ですね。省エネ法第11条が課すのは「適合させなければならない」という法的義務ですから、選択肢1の「努めなければならない」は誤りということです。語尾で義務か努力義務かを見分けるのがポイントです。

覚え方

  • 義務(適合させなければならない) → 特定建築物(非住宅300m²以上)の新築・一定以上の増築
  • 努力義務(努めなければならない) → 小規模建築物・大量供給事業者の住宅
  • 任意(できる) → 認定申請。ざっくり「大きな非住宅=義務/小規模・住宅=努力義務」
Q.

特定建築物(非住宅部分300m2以上)の増築について、省エネ基準への適合は義務か努力義務か。

義務です(省エネ法第11条)。「適合させなければならない」という法的義務であり、「努めなければならない」(努力義務)ではありません。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和6年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律第11条(特定建築物の建築主の基準適合義務)
  • 建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律第27条(分譲型一戸建て規格住宅等の建築主等に関する措置)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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