建築士試験 解説ノート

建築士試験 解説ノート
  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 一級建築士 法規
  4. 令和7年
  5. > No.3 確認申請

令和7年度 一級建築士 法規 No.3を解説、木造2階建て住宅の確認申請要否を見抜くポイント

令和7年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.3は、建築確認申請の手続きに関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 国・都道府県の建築物の手続き(計画通知)(法18条の2)
  2. 都市計画法29条の許可を要する擁壁と確認の要否
  3. 木造2階建て住宅に確認申請が必要か(法6条1項2号)
  4. 容積率の最低限度区域での計画変更と再確認

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢3(これが誤っている記述)

令和4年法律第69号(脱炭素法)の附則による建築基準法改正で、法第6条第1項第2号の「木造建築物」の範囲が拡大されました。改正後(令和7年4月1日施行)は「木造で2階以上または延べ200m²超」です。これにより木造2階建て住宅は、都市計画区域外であっても確認申請が必要になります。選択肢3はこれを必要ないとしており、ここが誤りなんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 建築主が都道府県の場合、確認申請に代えて「計画通知」を行います。指定確認検査機関に通知することもできます(法第18条の2)。正しい記述です。
2 ○(正しい) 都市計画法第29条第1項の許可が必要な高さ3mの擁壁は、建築基準法上の確認申請対象外です(建築物でも工作物でもない場合)。正しい記述です。
3 ×(誤り) 令和4年法律第69号の改正後、木造2階建ては第2号建築物です。都市計画区域外でも確認申請が必要で、「必要はない」は誤りです。
4 ○(正しい) 容積率の最低限度が定められた区域では、床面積が減少する変更であっても計画の変更に当たり、改めて確認済証の交付を受ける必要があります。正しい記述です。

選択肢3の「確認済証の交付を受ける必要はない」という記述が誤りで、令和4年改正後の第2号建築物の拡大により、都市計画区域外でも確認申請が必要です。

選択肢3のポイント(ここが誤り)

旧来の建築基準法では、法第6条第1項第2号の「木造建築物」は「3階以上・延べ500m²超・高さ13m超・軒高9m超のいずれか」が条件でした。そのため木造2階建て100m²の住宅は第2号に非該当で、都市計画区域外なら確認申請は不要でした。

しかし令和4年法律第69号の附則による改正(令和7年4月1日施行)で、第2号の対象が「木造で2階以上または延べ面積200m²超」に拡大されました。これにより木造2階建ての住宅は第2号建築物となり、都市計画区域の内外を問わず確認申請が必要です。

「確認済証の交付を受ける必要はない」とした選択肢3は誤りです。

覚え方

  • 改正後の第2号建築物 → 木造で2階以上 又は 延べ200m²超(語呂は「2・200」)
  • 第1〜3号 → 都市計画区域の内外を問わず確認申請が必要
  • 「都市計画区域等内」の限定は第4号だけ
Q.

令和4年法律第69号の改正後、第2号建築物(木造)の要件はどうなったか。

「木造で2階以上または延べ面積200m2超」が第2号建築物になりました(令和7年4月1日施行)。旧来の「3階以上・延べ500m2超等」から大幅に拡大されました。

Q.

確認申請が必要な第1〜3号建築物の場合、都市計画区域外でも確認申請は必要か。

必要です。都市計画区域外という制限は第4号建築物にのみ適用されます。第1〜3号は区域に関係なく確認申請が必要です。

令和7年 一級建築士 法規 過去問解説 一覧へ

出典

  • 建築技術教育普及センター「令和7年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法第6条(建築物の建築等に関する申請及び確認)、第18条(国、都道府県又は市町村の建築物に対する確認等の特例)
  • 脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律(令和4年法律第69号)附則
建築士試験 解説ノート

編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

Topへ >>