令和7年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.4は、完了検査・中間検査・定期報告の手続きに関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 法第12条第3項により、エレベーター等の特定建築設備等は所有者(管理者がいる場合は管理者)が定期に一級建築士等に検査させ特定行政庁に報告します。正しい記述です。 |
| 2 | ○(正しい) | 完了検査の申請は工事完了から4日以内に建築主事等に到達するよう申請(法第7条第2項)。指定確認検査機関が引き受けた場合は除きます。正しい記述です。 |
| 3 | ○(正しい) | 用途変更の確認を指定確認検査機関で受けた場合でも、工事完了届は建築主事等に届け出ます(法第87条第1項、法第7条第5項の準用)。正しい記述です。 |
| 4 | ×(誤り) | 政令指定の特定工程は「3階以上かつ延べ2,000m²以上」が条件(令第11条)。延べ800m²の寄宿舎は対象外で、中間検査申請は不要です。 |
選択肢4の「建築主事の中間検査を申請しなければならない」という記述が誤りで、延べ800m2の建築物は令第11条の政令指定特定工程の適用対象外です。
建築基準法第7条の3第1項第1号は、「政令で定める特定工程」を終えたら中間検査を申請しなければならないとしています。その政令(令第11条)の特定工程は「2階の床及びこれを支持する梁に鉄筋を配置する工程」で、適用条件は「3階以上、かつ、延べ面積2,000m²以上」です。
問題の建築物は地上3階建てですが延べ800m²で、「2,000m²以上」を満たしません。さらに「特定行政庁が指定する工程はない」とあるため、もう一方のルートも該当しません。
したがって中間検査の申請は不要です。「申請しなければならない」とした選択肢4は誤りです。
令第11条が定める特定工程(2階の床・梁への鉄筋配置)が中間検査申請の対象となる建築物の要件は何か。
「3階以上」かつ「延べ面積2,000m2以上」の建築物に限られます(令第11条)。3階建てでも延べ2,000m2未満であれば政令指定の特定工程には該当しません。
完了検査の申請は工事完了から何日以内に行わなければならないか。
工事が完了した日から4日以内に建築主事等に到達するように申請しなければなりません(法第7条第2項)。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢4(これが誤っている記述)
令第11条の政令指定特定工程(2階の床・梁への鉄筋配置)の中間検査は、「3階以上 かつ 延べ2,000m²以上」の建築物に限られます(延べ2,000m²以上が要件)。延べ800m²・地上3階の寄宿舎はこれを満たさないため中間検査申請は不要です。選択肢4は申請しなければならないとしており、ここが誤りなんです。