建築士試験 解説ノート

建築士試験 解説ノート
  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 一級建築士 法規
  4. 令和7年
  5. > No.9 内装制限

令和7年度 一級建築士 法規 No.9を解説、非常用エレベーター乗降ロビーの内装材料の誤りを見抜くポイント

令和7年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.9は、内装制限に関する建築基準法適合・不適合を問う問題です。

この問題では、4つの記述のうち、建築基準法に適合しないものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 地階の物品販売店舗の内装は準不燃材料でよいか(令128条の3の2)
  2. 非常用EV乗降ロビーの内装材料(令129条の13の3)
  3. 壁付暖炉まわりの内装材料(令115条)
  4. 100m²ごとに区画した居室の内装制限の緩和(令128条の5ただし書き)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢2(これが適合しない記述)

令第129条の13の3第3項第4号は、非常用エレベーターの乗降ロビーの天井・壁の室内に面する仕上げを不燃材料とし、下地も不燃材料で造ることを求めています。選択肢2は仕上げを準不燃材料としており、不燃材料に満たないため不適合なんです。

各選択肢の正誤

選択肢 法適合 解説
1 ○(適合) 地階に設ける物品販売業の店舗の売場・廊下・階段の仕上げを準不燃材料とすることは、令第128条の3の2(地階の内装制限)を満足します。適合です。
2 ×(不適合) 非常用EVの乗降ロビーの仕上げには不燃材料が必要(令第129条の13の3)。準不燃材料では不足です。
3 ○(適合) 壁付暖炉の可燃物燃焼部分の仕上げ・下地を特定不燃材料とし、その他の部分を難燃材料でした場合は令第115条(暖炉等の内装制限)を満足します。適合です。
4 ○(適合) 100m2以内ごとに耐火構造等で区画された3階の居室(有料老人ホーム)は、令第128条の5第1項ただし書き(区画による内装制限の緩和)により仕上げ材料の制限を受けません。適合です。

選択肢2の「準不燃材料でし、その下地を不燃材料で造った」という記述が不適合で、非常用エレベーターの乗降ロビーの仕上げは不燃材料が必要です。

選択肢2のポイント(ここが不適合)

高さ31mを超える建築物(本問は高さ60m・15階建て)には非常用エレベーターの設置義務があります(法第34条第2項)。その乗降ロビーの内装は、令第129条の13の3第3項第4号で「仕上げを不燃材料とし、下地も不燃材料で造ること」が求められます。

材料の性能は「不燃材料 > 準不燃材料 > 難燃材料」の序列です。不燃材料が必要な箇所に準不燃材料を使うと、性能が一段不足して不適合になります。

選択肢2の「準不燃材料の仕上げ+不燃材料の下地」は、仕上げが不燃材料に満たないため不適合です。

覚え方

  • 非常用エレベーターの乗降ロビー → 仕上げ・下地とも不燃材料が必要(準不燃材料ではダメ)
  • 理由は消防活動の拠点だから(不燃>準不燃>難燃 の最上位)
Q.

非常用エレベーターの乗降ロビーの天井・壁の仕上げに必要な材料は何か。

不燃材料が必要です(令第129条の13の3第3項第4号)。準不燃材料では要件を満たしません。

令和7年 一級建築士 法規 過去問解説 一覧へ

出典

  • 建築技術教育普及センター「令和7年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法施行令第129条の13の3(非常用エレベーターの構造)、第128条の3の2(地階の内装制限)、第128条の5(内装の制限を受ける建築物)、第115条(火気設備等の内装制限)
建築士試験 解説ノート

編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

Topへ >>