建築士試験 解説ノート

建築士試験 解説ノート
  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 一級建築士 計画
  4. 令和5年
  5. > No.14 事務所ビルの計画

令和5年度 一級建築士 計画 No.14を解説、VDT作業の照明に関する誤りを見抜くポイント

令和5年度 一級建築士試験 学科I(計画)No.14は、センターコア・ABW・退避区画・VDT作業の照明に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 高層事務所ビルのコアタイプ
  2. ABW(Activity Based Working)
  3. 直通階段1か所のビルの退避区画
  4. VDT作業の照明(鉛直面照度)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

パソコン(VDT)作業の多い執務空間では、ディスプレイの画面に照明や窓の光が映り込むと、文字や図が見づらくなります。これを防ぐため、鉛直面(画面に当たる向き)の照度は高くしすぎず、水平面照度より低めに抑えるのが適切です。

選択肢4は「ディスプレイ面の見やすさを考慮し、鉛直面照度を水平面照度より高くした」としていますが、鉛直面照度を高くすると画面への映り込みが増えてかえって見にくくなります。向きが逆なので不適当なんですね。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) 基準階45m×80mの高層事務所ビルで、フレキシビリティや面積効率を高めるためセンターコアタイプとするのは妥当です。適当な記述です。
2 ○(適当) ABW(Activity Based Working)を導入し、業務内容や気分に合わせて働く場所を選べる多様な場を計画するのは適切です。適当な記述です。
3 ○(適当) 直通階段1か所のみの賃貸事務所ビルの改修で、階段と離れた位置に外部から救出可能な退避区画を設けるのは適切です。適当な記述です。
4 ×(不適当) VDT作業では映り込み防止のため鉛直面照度を高くしすぎないのが適切。鉛直面照度を水平面照度より高くする記述は逆で、不適当です。

選択肢4の「ディスプレイ面の見やすさを考慮し、鉛直面照度を水平面照度より高くした」という記述が誤りで、VDT作業では映り込みを防ぐため鉛直面照度を高くしすぎないのが適切です。

選択肢4のポイント

選択肢4は、パソコン作業の多い執務空間の照明に関する記述です。ディスプレイは光沢面で周りの光を反射するので、画面に照明や窓の光が映り込むと文字・図が見づらくなります。この映り込みは画面(鉛直面)に当たる光が強いほど目立つため、VDT作業の多い空間では鉛直面照度を高くしすぎず、水平面照度より低めに抑えるのが適切です。

ところが選択肢4は「ディスプレイ面の見やすさを考慮し、鉛直面照度を水平面照度より高くした」としています。鉛直面照度を高くすると映り込みが増えてかえって見にくくなり、向きが逆。ここが誤りです。

ザックリ言えば、パソコン作業=映り込み防止のため鉛直面照度は抑えるということです。「見やすくするなら明るく」と単純に考えると引っかかります。

覚え方

  • パソコン作業の執務空間=映り込み防止のため鉛直面照度を高くしすぎない(水平面照度より低めに)
  • 奥行きの大きい基準階=センターコア/ABW=場所を選べる多様な働き方
  • 直通階段1か所=退避区画で救出に備える
Q.

パソコン作業の多い空間では、鉛直面照度を高くすべき?

いいえ。ディスプレイへの映り込み(反射グレア)を防ぐため、鉛直面照度は高くしすぎず、水平面照度より低めに抑えるのが適切です。高くすると画面が見にくくなります。

令和5年 一級建築士 計画 過去問解説 一覧へ

出典

  • 建築技術教育普及センター「令和5年度 一級建築士試験 学科の試験 学科I(計画)問題」
建築士試験 解説ノート

編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「計画」を過去問から整理しています。運営者情報

▼令和5年 一級建築士 計画▼

▼他の年度▼

▼入口▼

Topへ >>