建築士試験 解説ノート

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令和7年度 一級建築士 構造 No.11を解説、RC梁の圧縮主筋と靭性に関する誤りを見抜くポイント

令和7年度 一級建築士試験 学科IV(構造)No.11は、鉄筋コンクリート構造の配筋規定と靭性に関する問題です。

この問題では、RC造に関する4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 梁のあばら筋比・柱の帯筋比の最小値
  2. 帯筋の溶接(135度フックの代替)
  3. 梁の引張鉄筋断面積の最小値
  4. 梁の圧縮側主筋と地震時の靭性

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

梁の圧縮側主筋は靭性確保に効果があります。圧縮主筋があると中立軸が引張側に移動し、引張側鉄筋の変形余裕が増えます。「効果がない」とするのが誤りで、圧縮主筋は梁の曲げ靭性を高めるんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 梁のあばら筋比・柱の帯筋比は0.2%以上とする(AIJ RC規準)
2 ○(正しい) 帯筋は135度フックの代わりに溶接で閉じられる(高強度せん断補強筋を除き、必要溶接長で片面溶接可)
3 ○(正しい) 梁の引張鉄筋断面積の最小値は、鉄筋比0.4%相当か存在応力必要量の4/3倍の小さいほう
4 ×(誤り) 梁の圧縮側主筋は靭性確保に効果がある(効果がないとするのは誤り)

選択肢4は、圧縮側主筋が靭性確保に効果がないとした点が誤りで、実際は効果があります

選択肢4のポイント

梁の圧縮側主筋(圧縮鉄筋)は、靭性確保に明らかな効果があります

圧縮主筋を配置すると、中立軸が引張側に移動し、引張側鉄筋の変形余裕が増えて梁の曲げ靭性が向上します。帯筋と組み合わせた圧縮主筋のコンファインド効果(拘束効果)も靭性向上に寄与します。「効果がない」は梁の靭性設計の基本に反する誤りです。

一方、正しい肢を整理すると、梁のあばら筋比・柱の帯筋比は0.2%以上(選択肢1)、帯筋は135度フックの代わりに溶接で閉じられ高強度せん断補強筋は除く(選択肢2)、梁の引張鉄筋断面積の最小値は鉄筋比0.4%相当か存在応力必要量の4/3倍の小さいほう(選択肢3)、という流れです。

覚え方

  • 圧縮鉄筋を増やす→靭性向上/引張鉄筋を増やす→靭性低下(逆に注意)
  • 梁幅を大きく・帯筋やあばら筋を密に→拘束効果で靭性向上/あばら筋比・帯筋比は0.2%以上

一問一答

Q.

RC梁において、引張鉄筋量を増やすと靭性はどうなるか。

靭性は低下します。引張鉄筋が多いと中立軸が引張側に移動し、コンクリート圧縮域が増えて脆性的な破壊になりやすくなります。靭性向上には圧縮鉄筋を増やすことが有効です。

Q.

梁のあばら筋比と柱の帯筋比は、それぞれ何%以上とするか。

0.2%以上です(AIJ RC規準)。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和7年度 一級建築士試験 学科の試験 学科IV(構造)問題」
  • 日本建築学会「鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説」
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「構造」を過去問から整理しています。運営者情報

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