令和7年度 一級建築士試験 学科IV(構造)No.27は、木材及び木質系材料に関する問題です。
この問題では、木材及び木質系材料に関する4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 常時湿潤状態の木材は乾燥状態より強度が下がるため、繊維方向の許容応力度を所定の割合で減じる(令第89条) |
| 2 | ○(正しい) | 繊維方向のせん断許容応力度は、同樹種なら製材より集成材のほうが大きい(欠点が分散し均質) |
| 3 | ×(誤り) | 短期許容応力度(長期の2倍)は地震・暴風時に適用。積雪時は別区分で長期の1.3倍(「積雪時以外で2倍」は誤り) |
| 4 | ○(正しい) | 機械等級区分構造用製材は、人工乾燥後の曲げヤング係数を機械測定して等級区分したもの(JAS) |
選択肢3は、積雪時を除外して「2倍」とした括り方が誤りで、2倍は地震・暴風時、積雪時は長期の1.3倍です。
建築基準法の荷重の設計区分は、長期(基準1.0)/積雪時(長期の1.3倍、通常地域)/短期=地震・暴風時(長期の2.0倍)です。積雪時と短期は別区分です。
「積雪時の構造計算以外の場合に2倍」という記述は、積雪時(1.3倍)と短期(2倍)の区分を混同させる表現です。2倍が適用されるのは地震時・暴風時だけで、積雪時は短期ではなく独自の区分なんです。
一方、正しい肢を整理すると、常時湿潤状態の木材は許容応力度を所定割合で減じ(選択肢1)、繊維方向のせん断許容応力度は同樹種なら製材より集成材が大きく(選択肢2)、機械等級区分構造用製材は人工乾燥後のヤング係数を機械測定して等級区分する(選択肢4)、という流れです。
木材の繊維方向の許容応力度について、積雪時は長期許容応力度の何倍か(通常地域)。
1.3倍です。短期(地震・暴風時)の2倍とは異なります。積雪時は短期とは別の設計荷重区分として定められています。
木材の繊維方向の短期許容応力度(地震・暴風時)は長期許容応力度の何倍か。
2倍です。積雪時の1.3倍と混同しないようにしましょう。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)
木材の繊維方向の短期許容応力度(長期の2倍)は地震時・暴風時に適用されます。「積雪時以外の場合に2倍」とする括り方が誤りで、積雪時は短期と別区分で長期の1.3倍(通常地域)なんです。