建築士試験 解説ノート

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令和3年度 一級建築士 施工 No.3を解説、材料管理・品質管理の不適当な記述を見抜くポイント

令和3年度 一級建築士 学科Ⅴ(施工)No.3は、材料管理及び品質管理に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 既製コンクリート杭の仮置き(平置きの段数)
  2. JISに適合する回収水のコンクリート練混ぜ水への使用
  3. シーリング工事のバックアップ材に求められる性質
  4. 造作材の工事現場搬入時の含水率

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢3(これが誤っている記述)

シーリングのバックアップ材は、シーリング材と接着しないものを用いるんです。目地の底にバックアップ材を入れるのは、目地の両側面の2面だけでシーリング材を接着させ、三面接着を防ぐためです。

もしバックアップ材とシーリング材が接着してしまうと底面も接着した三面接着になり、目地の動き(ムーブメント)に追従できず、シーリングが切れてしまいます。選択肢3は「接着性がよいもの」としているので逆で誤りなんですね。バックアップ材は接着しないものを使うと押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 既製コンクリート杭は、所定の措置を講じれば同径のものを平置きで2段まで積める。正しい。
2 ○(正しい) JISに適合する回収水は、計画供用期間が「標準」のコンクリートの練混ぜ水に使える。正しい。
3 ×(誤り) バックアップ材はシーリング材と接着しないものを用いる。「接着性がよいもの」は三面接着を招き逆
4 ○(正しい) 造作材の搬入時含水率は、特記がなければ15%以下であることを確認する。正しい。

選択肢3は、バックアップ材をシーリング材との接着性がよいものとした点が誤りで、正しくは接着しないものを用います。

選択肢3のポイント

選択肢3は、シーリング工事のバックアップ材を「シーリング材に変色等の悪影響を及ぼさず、かつ、シーリング材との接着性がよいもの」としています。バックアップ材とシーリング材を接着させてよいかが論点です。

シーリングは、目地の両側面の2面だけで接着させ、底面では接着させない「二面接着」が基本です。底のバックアップ材は、シーリング材を底面で接着させないために入れる材料なんですね。

そのため、バックアップ材にはシーリング材と接着しないものを使います。底まで接着する三面接着になると、目地が伸び縮みしたときにシーリングが追従できず、破断や口開きが起きてしまいます。底は接着させない=二面接着と覚えておきましょう。

覚え方

  • バックアップ材=シーリング材と接着しないもの(三面接着を防ぎ二面接着にする)
  • 既製コンクリート杭は、所定の措置のうえ同径を平置き2段まで
  • JIS適合の回収水は「標準」のコンクリートの練混ぜ水に使用可
  • 造作材の搬入時含水率は、特記なき場合15%以下

一問一答

Q.

シーリングのバックアップ材は、シーリング材と接着するものを使う?

接着しないものを使います。目地の底でシーリング材を接着させない(二面接着にする)ためにバックアップ材を入れるので、接着するものを使うと三面接着になり、目地の動きに追従できず破断します。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和3年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • 建築工事標準仕様書・同解説 JASS 8(防水工事)
  • 公共建築工事標準仕様書(国土交通省)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「施工」を過去問から整理しています。運営者情報

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