建築士試験 解説ノート

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令和3年度 一級建築士 施工 No.5を解説、仮設工事の不適当な記述を見抜くポイント

令和3年度 一級建築士 学科Ⅴ(施工)No.5は、仮設工事に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 枠組足場の組立てから解体までの期間と計画届の要否
  2. 床スラブに設ける仮設用開口の補強・復旧計画と承認
  3. ベンチマークから引き出した基準墨の監理者検査
  4. 移動式クレーンと高圧配電線との最小離隔距離

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが誤っている記述)

送電電圧6,600Vの高圧配電線に絶縁防護がないとき、移動式クレーンとの離隔距離は1.0mでは足りません。行政通達では1.2m以上、推奨では2.0mとされています。

クレーンのブームや吊り荷が高圧線に近づくと、直接触れなくても放電(アーク)して感電するおそれがあります。選択肢4は1.0mを確保したとしていますが、これは安全距離に届いていないので誤りなんですね。6,600Vは絶縁防護なしで1.0mでは不足と押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 高さ10m以上の足場でも、組立てから解体までが60日未満なら計画届は不要。49日なので届け出なくてよい。正しい。
2 ○(正しい) 床スラブの仮設用開口は、補強や復旧を含む計画書を作り監理者の承認を受ける。正しい。
3 ○(正しい) 通り心と高さの基準になる基準墨は、監理者の検査を受ける。正しい。
4 ×(誤り) 6,600V(絶縁防護なし)の離隔は1.2m以上必要。1.0mは安全距離に不足

選択肢4は、6,600Vの配電線からの離隔を1.0mで確保したとした点が誤りで、行政通達の安全距離(1.2m以上、推奨2.0m)に届いていません。

選択肢4のポイント

選択肢4は「送電電圧6,600Vの絶縁防護のない配電線からの最小離隔距離については、1.0mを確保した」としています。高圧配電線からどれだけ離すかが論点です。

6,600Vは高圧に区分されます。充電電路に絶縁防護がない場合、クレーンの一部や吊り荷が近づくと、接触しなくても放電して感電・火災につながります。

このため、行政通達では高圧(7,000V以下)の充電電路から1.2m以上、電力会社の推奨では2.0mを離すこととされています。1.0mはどちらにも届いていません。数字を覚えるなら、高圧は最低1.2m・余裕を見て2mです。

覚え方

  • 6,600V(高圧・絶縁防護なし)の離隔は1.2m以上、推奨2.0m1.0mは不足
  • 足場の計画届は高さ10m以上かつ存置60日以上で必要。49日なら不要
  • 床スラブの仮設開口は、補強・復旧を含む計画書で監理者承認
  • 通り心・高さの基準墨は監理者検査を受ける

一問一答

Q.

絶縁防護のない6,600V配電線から、移動式クレーンはどれだけ離す?

行政通達では1.2m以上、電力会社の推奨では2.0mです。6,600Vは高圧なので、1.0mでは安全距離が足りません。接触しなくても放電して感電するおそれがあります。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和3年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • 労働安全衛生規則
  • 感電災害防止に関する行政通達(基発第759号)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「施工」を過去問から整理しています。運営者情報

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