令和4年度 二級建築士試験 学科II(建築法規)No.10は、避難施設等に関する問題です(いずれの建築物も各階に令116条の2第1項第一号に該当する無窓居室を有し、避難階は1階とする前提です)。
この問題では、5つの記述のうち、誤っているものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 集会場の客席からの出口の戸は、内開きとしてはならない(令118条)。正しい記述です。 |
| 2 | ○(正しい) | 集会場に設ける非常用の照明装置には予備電源を設ける。正しい記述です。 |
| 3 | ×(誤り) | 無窓居室を有する階は歩行距離の制限を受ける。一戸建て住宅でも「制限を受けない」は誤り。 |
| 4 | ○(正しい) | 2階のバルコニーの周囲には、安全上必要な高さ1.1m以上の手すり壁・さく・金網を設ける。正しい記述です。 |
| 5 | ○(正しい) | 木造2階建て・延べ100m²の一戸建て住宅では、廊下の幅に制限はない。正しい記述です。 |
選択肢3は、木造2階建ての一戸建て住宅で「歩行距離の制限を受けない」とする点が誤りで、無窓居室を有する階があるため令120条の歩行距離制限を受けます。
選択肢3は、木造2階建て一戸建て住宅が令120条の歩行距離の制限を受けるかどうかについての記述です。無窓居室がある場合の扱いが論点です。
令120条は、居室の各部分から直通階段の一に至る歩行距離の上限を定めた規定です。これが適用されるのは、(1)特殊建築物、(2)階数3以上、(3)無窓居室(令116条の2第1項第一号に該当する採光無窓の居室)を有する階、(4)延べ面積1000m²超、のいずれかにあたる建築物です。
この問題は、冒頭で「いずれの建築物も各階に令116条の2第1項第一号に該当する無窓居室を有する」と前提しています。つまり一戸建て住宅であっても、無窓居室を有する階にあたるので、令120条の歩行距離制限を受けます。選択肢3はこの前提を見落として「制限を受けない」としているため、誤りですね。
ザックリ言えば、無窓居室を有する階は、住宅でも歩行距離制限を受けるということです。問題文の前提(無窓居室あり)を必ず確認しましょう。
木造2階建て一戸建て住宅は歩行距離の制限を受けない?
無窓居室を有する階がある場合は受けます。本問は各階に無窓居室がある前提なので、住宅でも令120条の歩行距離制限を受けます。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3(これが誤っている記述)
令120条の歩行距離(居室の各部分から直通階段までの距離)の制限は、特殊建築物や3階以上だけでなく、無窓居室(令116条の2第1項第一号該当)を有する階にも適用されます。この問題は各階に無窓居室がある前提なので、木造2階建ての一戸建て住宅でも歩行距離の制限を受けます。選択肢3の「制限を受けない」は誤りなんですね。
客席の出口・非常用照明・バルコニー手すり・廊下幅の記述は、いずれも正しい。無窓居室がある階は歩行距離制限を受けると押さえましょう。