令和4年度 二級建築士試験 学科II(建築法規)No.9は、防火区画・防火壁・間仕切壁に関する問題です。
この問題では、5つの記述のうち、誤っているものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 準耐火構造3階建て・延べ150m²の一戸建て住宅(3階に居室)は、階段部分の竪穴区画をしなくてよい。正しい記述です。 |
| 2 | ○(正しい) | 給水管が準耐火構造の防火区画を貫通する場合、隙間をモルタル等の不燃材料で埋める。正しい記述です。 |
| 3 | ○(正しい) | 配電管が防火壁を貫通する場合、隙間をモルタル等の不燃材料で埋める。正しい記述です。 |
| 4 | ○(正しい) | 防火区画に接する外壁は、幅90cm以上を準耐火構造とするか、50cm以上突出した準耐火構造のひさし等で遮る。正しい記述です。 |
| 5 | ×(誤り) | 防火上主要な間仕切壁は強化天井なら小屋裏・天井裏まで達しなくてよい。「達せしめなければならない」は誤り。 |
選択肢5は、病院の防火上主要な間仕切壁を「強化天井であっても小屋裏・天井裏まで達せしめなければならない」とする点が誤りで、天井の全部が強化天井であれば達しなくてよいとされています。
選択肢5は、病院の防火上主要な間仕切壁と強化天井の関係についての記述です。間仕切壁を天井裏まで延ばす必要があるかが論点です。
病院・診療所(患者の収容施設があるもの)・児童福祉施設・ホテル・寄宿舎などでは、火災の延焼を防ぐため防火上主要な間仕切壁を準耐火構造とし、原則として小屋裏または天井裏まで達するようにします(令114条2項)。天井で止めると、天井裏を伝って火炎が回り込んでしまうからです。
ただし、天井の全部を強化天井(火熱による天井裏への延焼を一定時間防ぐ天井)とした場合は、間仕切壁を小屋裏・天井裏まで達しなくてもよい、という緩和があります(令114条のただし書)。強化天井そのものが延焼を防ぐ役割を果たすからです。選択肢5は、この緩和を無視して「強化天井であっても達せしめなければならない」としているので誤りですね。
ザックリ言えば、防火上主要な間仕切壁は原則天井裏まで・強化天井ならそこまで不要ということです。「強化天井=緩和あり」と覚えましょう。
病院の間仕切壁は強化天井でも天井裏まで達せしめる必要がある?
ありません。天井の全部が強化天井であれば、防火上主要な間仕切壁を小屋裏・天井裏まで達しなくてよいとされています(令114条ただし書)。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢5(これが誤っている記述)
病院などの防火上主要な間仕切壁は、原則として小屋裏・天井裏まで達するようにしますが、天井の全部が強化天井であれば、そこまで達しなくてもよいことになっています(令114条のただし書)。選択肢5は「強化天井であっても達せしめなければならない」としているので誤りなんですね。
竪穴区画・貫通部処理・スパンドレルの記述は、いずれも正しい。防火上主要な間仕切壁は強化天井なら天井裏まで不要と押さえましょう。