令和4年度 二級建築士試験 学科II(建築法規)No.24は、建築関係法令(都市計画法・消防法・バリアフリー法・宅建業法・建設業法)に関する問題です。
この問題では、5つの記述のうち、誤っているものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 都市計画施設の区域内の地上2階建て木造の改築は、知事等の許可を受けなくてよい(都計法53条)。正しい記述です。 |
| 2 | ○(正しい) | 住宅の関係者は、市町村条例の基準に従い住宅用防災警報器等を設置・維持する(消防法)。正しい記述です。 |
| 3 | ×(誤り) | 工場は特定建築物だが特別特定建築物ではない。「特別特定建築物である」は誤り。 |
| 4 | ○(正しい) | 2以上の都道府県に事務所を設けて宅建業を営む者は、国土交通大臣の免許を受ける(宅建業法)。正しい記述です。 |
| 5 | ○(正しい) | 建設業の許可は、5年ごとに更新を受けなければ期間の経過で効力を失う(建設業法)。正しい記述です。 |
選択肢3は、バリアフリー法で「工場は特別特定建築物である」とする点が誤りで、工場は特定建築物ではありますが特別特定建築物ではありません。
選択肢3は、バリアフリー法における工場の位置づけについての記述です。特定建築物か特別特定建築物かが論点です。
バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)には、2つの分類があります。特定建築物は、多数の者が利用する建築物全般で、バリアフリー化の努力義務の対象です。これに対し特別特定建築物は、不特定多数・高齢者・障害者等が利用する病院・劇場・百貨店・飲食店・学校(特別支援学校等)などで、一定規模(原則2000m²以上)になるとバリアフリー基準への適合が義務づけられます。
工場は、不特定多数が利用する施設ではないため、特定建築物ではありますが特別特定建築物ではありません。したがって、適合義務の対象にはなりません。選択肢3は工場を特別特定建築物としているので誤りです。事務所も同様に特別特定建築物ではない点とあわせて覚えておきましょう。
ザックリ言えば、工場・事務所は特定建築物(努力義務)だが特別特定建築物(適合義務)ではないということです。「特別特定=不特定多数の利用」で判断しましょう。
バリアフリー法で工場は特別特定建築物?
違います。工場は特定建築物(努力義務の対象)ではありますが、不特定多数が利用する施設ではないため特別特定建築物ではありません。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3(これが誤っている記述)
バリアフリー法では、不特定多数や高齢者・障害者等が利用する建築物のうち、とくに整備が求められるものを特別特定建築物(一定規模以上で適合義務の対象)としています。工場は特定建築物ではあっても特別特定建築物ではありません。選択肢3は「工場は特別特定建築物である」としているので誤りなんですね。
都計法・消防法・宅建業法・建設業法の記述は、いずれも正しい。工場は特定建築物だが特別特定建築物ではないと押さえましょう。