令和4年度 二級建築士試験 学科I(建築計画)No.15は、公共建築等(図書館・診療所・劇場・学校・保育所)の計画に関する問題です。
この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(適当) | 図書館に、資料検索のコンピューター機器を備えたレファレンスコーナーを設けるのは適当です。 |
| 2 | ○(適当) | 診療所で、診察室を処置室と隣接させて配置するのは適当です。 |
| 3 | ○(適当) | 劇場で、演目に応じ舞台と観客席の関係を変えられるアダプタブルステージ形式を採用するのは適当です。 |
| 4 | ○(適当) | 中学校で、黒板・掲示板と周辺の壁の明度対比が大きくなり過ぎないよう色彩調整するのは適当です。 |
| 5 | ×(不適当) | 保育所は乳児室と幼児用保育室を分ける。「間仕切りのないワンルーム」とする点が誤り。 |
選択肢5は、保育室を「乳児用と幼児用を間仕切りのないワンルームとする」点が誤りで、保育所では乳児室と幼児用の保育室を分けて計画します。
選択肢5は、保育所の保育室を乳児用と幼児用で分けるかどうかについての記述です。ワンルームでよいかが論点です。
保育所では、子どもの月齢・年齢によって、生活リズムや必要な環境、安全衛生上の配慮が大きく異なります。とくに乳児(0歳児やほふく期の子ども)は、睡眠時間が長く、感染症への配慮や転倒・誤飲の防止など、より手厚い環境が必要です。そのため乳児室・ほふく室は、幼児用の保育室とは分けて設けるのが基本です。
選択肢5は「乳児用と幼児用を間仕切りのないワンルームとし、人数比の変動に対応する」としていますが、月齢の違う子どもを仕切りなく同じ空間に置くのは安全衛生上適切でないため、誤りになります。人数比の変動への対応は、可動間仕切りなどで調整するのが現実的です。
ザックリ言えば、保育所は乳児室と幼児用保育室を分ける(ワンルームにしない)ということです。月齢差への配慮を思い出しましょう。
保育所は乳児用と幼児用を間仕切りのないワンルームにしてよい?
適切ではありません。月齢差による生活リズムや安全衛生の違いから、乳児室と幼児用保育室は分けて計画します。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢5(これが最も不適当な記述)
保育所では、月齢・年齢で生活リズムや必要な環境が大きく違うため、乳児室(0歳児等)と幼児用の保育室は分けて計画します。とくに乳児はほふく・睡眠の安全衛生上、独立した乳児室・ほふく室が求められます。選択肢5の「乳児用と幼児用を間仕切りのないワンルームとする」は誤りなんですね。
図書館・診療所・劇場・中学校の記述は、いずれも正しい。保育所は乳児室と幼児室を分けると押さえましょう。