令和4年度 二級建築士試験 学科I(建築計画)No.14は、社会福祉施設等や高齢者・障がい者等に配慮した建築物の計画に関する問題です。
この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(適当) | グループホームは、知的・精神障がい者や認知症高齢者等が支援のもと少人数で共同生活する家。適当です。 |
| 2 | ○(適当) | コレクティブハウスは、共同の食事室・調理室をもつ集合住宅で高齢者用にも用いられる。適当です。 |
| 3 | ×(不適当) | 車椅子用浴室の浴槽の縁は洗い場床から40cm程度。「55cm」は高すぎ移乗しにくく誤り。 |
| 4 | ○(適当) | 洗面脱衣室に暖房設備を設けるのは、急な温度変化によるヒートショックの防止に有効。適当です。 |
| 5 | ○(適当) | 高齢者が利用する書斎の机上面照度は600〜1,500lx程度とする。適当です。 |
選択肢3は、車椅子使用者用の浴槽の縁の高さを「55cm」とする点が誤りで、洗い場の床面から40cm程度とするのが適切です。
選択肢3は、車椅子使用者が利用する浴室の浴槽の縁の高さについての記述です。移乗しやすい高さが論点です。
車椅子使用者が入浴するときは、洗い場で車椅子やシャワーチェアから浴槽へ「座ったまま横に移る(移乗する)」動作が中心になります。このとき浴槽の縁が高すぎると、またいだり乗り越えたりが難しくなります。そこで浴槽は床に少し埋め込み、縁の高さを洗い場の床面から40cm程度に抑えて、いすに座った姿勢からスムーズに移れるようにします。
選択肢3の「55cm」は、この目安より15cmほど高く、車椅子やシャワーチェアの座面より高くなってしまうため移乗しにくくなります。だから不適当な記述ですね。
ザックリ言えば、車椅子用浴槽の縁は洗い場床から40cm程度(座って移れる高さ)ということです。「座面と同じくらいの高さ」と結びつけましょう。
車椅子使用者用浴槽の縁は洗い場床から55cmが適切?
高すぎます。車椅子やシャワーチェアから移乗しやすいよう、浴槽の縁は洗い場の床面から40cm程度とします。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)
車椅子使用者が洗い場から浴槽に移りやすいように、浴槽は埋め込み気味に低くします。浴槽の縁の高さは、洗い場の床面から40cm程度が目安です。選択肢3の「55cm」は高すぎて、車椅子からの移乗がしにくいので誤りなんですね。
グループホーム・コレクティブハウス・ヒートショック対策・書斎照度の記述は、いずれも正しい。車椅子用浴槽の縁は洗い場床から40cm程度と押さえましょう。