令和4年度 二級建築士試験 学科I(建築計画)No.18は、物販店舗の防災計画に関する問題です。
この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(適当) | 避難階段内に、他の避難動線の妨げにならない幅1.2mの一時待避スペースを設けるのは適当です。 |
| 2 | ○(適当) | 廊下に、避難の妨げにならないよう壁埋込型の消火器ボックスを設けるのは適当です。 |
| 3 | ×(不適当) | 非常用照明は所定の床面照度を確保する直接照明とする。「間接照明とした」は照度不足で誤り。 |
| 4 | ○(適当) | 便所・便房内に、聴覚障がい者に非常警報を伝えるフラッシュライトの光警報装置を設けるのは適当です。 |
| 5 | ○(適当) | 全面ガラスの出入口戸に、衝突事故防止のため合わせガラスを用い横桟を設けるのは適当です。 |
選択肢3は、非常用の照明装置を「間接照明とした」点が誤りで、所定の床面照度を確保するため直接照明とします。
選択肢3は、非常用の照明装置の方式についての記述です。直接照明か間接照明かが論点です。
非常用の照明装置は、停電時に避難経路の床面を照らして安全に逃げられるようにする設備です。建築基準法では、避難に必要な明るさ(直接照明で床面において1lx以上など)を確保することが求められます。そのため、光を直接床面に届ける直接照明とするのが原則です。
選択肢3は「まぶしさを感じさせないように間接照明とした」としています。間接照明は天井や壁にいったん光を当てて反射光で照らす方式なので、効率が悪く、停電時に必要な床面照度を確保しにくくなります。避難の安全に直結する設備でまぶしさを優先するのは本末転倒で、誤りですね。
ザックリ言えば、非常用照明は所定の床面照度を確保する直接照明ということです。「避難用の照明=確実に明るく」と結びつけましょう。
非常用の照明装置はまぶしさ防止で間接照明にしてよい?
いけません。非常用照明は避難経路の床面に所定照度を確保する必要があり、直接照明とします。間接照明では照度が不足します。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)
非常用の照明装置は、停電・煙の中でも避難経路を確実に照らすため、床面で所定の照度(直接照明で1lx以上等)を確保する必要があります。そのため直接照明とするのが原則です。選択肢3は「まぶしさを感じさせないように間接照明とした」としていますが、間接照明では所定照度を確保しにくく避難に支障があるので誤りなんですね。
一時待避スペース・消火器ボックス・光警報装置・ガラス戸の記述は、いずれも正しい。非常用照明は直接照明(間接照明は不可)と押さえましょう。