建築士試験 解説ノート

建築士試験 解説ノート
  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 二級建築士 計画
  4. 令和7年
  5. > No.4 換気

令和7年度 二級建築士 計画 No.4を解説、必要換気量と室容積の関係を見抜くポイント

令和7年度 二級建築士 学科I(建築計画)No.4は、換気の基本(風力換気・必要換気量・換気方式)に関する問題です。

この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 風圧力による換気量(風圧係数の差の平方根に比例)
  2. 開放型燃焼器具の必要換気量(理論廃ガス量の40倍)
  3. 空気齢の意味
  4. 必要換気量と室容積の関係
  5. 第3種機械換気方式(自然給気+機械排気)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

必要換気量は、室内の汚染質の発生量を、許容濃度と外気濃度の差で割って求めます。つまり発生量と許容濃度で決まり、室の容積には左右されません

室容積が大きいと、汚染濃度が定常状態に達するまでの時間は長くなりますが、最終的に必要となる単位時間当たりの換気量は変わらないんです。選択肢4はここを誤っています。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) 風圧力による換気量は、外部風速・開口条件が一定なら、風上側と風下側の風圧係数の差の平方根に比例します。適当な記述です。
2 ○(適当) 開放型燃焼器具の必要換気量は、一般に燃料消費量に対する理論廃ガス量の40倍です。適当な記述です。
3 ○(適当) 空気齢は、空気がその地点に達するまでの時間で、小さいほど新鮮な外気が早く届いていることを意味します。適当な記述です。
4 ×(不適当) 定常状態で発生量が同じなら、必要換気量は発生量と許容濃度で決まり、室容積では変化しません
5 ○(適当) 第3種機械換気方式は、自然給気と機械排気の組合せで、室内を負圧に保つ方式です。適当な記述です。

選択肢4は、室の容積の大小によって必要換気量は変化するとした点が誤りで、必要換気量は室容積に依存しません

選択肢4のポイント

引っかけの核心は、「必要換気量」が何で決まるかを正しく理解しているかです。直感的には「広い部屋ほど多く換気が必要」と思いがちですが、それは誤りなんですね。

定常状態(汚染濃度が一定に保たれた状態)では、必要換気量=汚染質の発生量÷(許容濃度−外気濃度) で決まります。式に室容積は出てきません。室容積が効くのは「濃度が安定するまでの時間」だけです。

ザックリ言えば、必要換気量は発生量と濃度で決まり、部屋の広さは関係ないということです。広い部屋は安定が遅いだけで、要る換気の流量は同じなんです。

覚え方

  • 必要換気量=発生量÷許容濃度差(室容積は無関係)
  • 室容積が効くのは「濃度が安定するまでの時間」だけ
  • 開放型燃焼器具の必要換気量=理論廃ガス量の40倍
  • 第1種=給排気とも機械/第2種=給気機械で正圧/第3種=排気機械で負圧
Q.

汚染質の発生量が同じなら、部屋が広いほど必要換気量は大きくなる?

なりません。定常状態の必要換気量は発生量と許容濃度で決まり、室容積には依存しません。室容積が効くのは濃度が安定するまでの時間だけです。

令和7年 二級建築士 計画 過去問解説 一覧へ

出典

  • 建築技術教育普及センター「令和7年度 二級建築士試験 学科の試験 学科I(建築計画)問題」
建築士試験 解説ノート

編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「計画」を過去問から整理しています。運営者情報

Topへ >>