令和4年度 二級建築士試験 学科III(建築構造)No.9は、地盤及び基礎構造に関する用語とその説明の組合せの問題です。
この問題では、5つの組合せのうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの組合せで問われている用語を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 圧密は粘性土が荷重で間隙水を排出し圧縮沈下する現象。「脱水処理で土の性質を改善」は地盤改良の説明。 |
| 2 | ○(正しい) | ヒービングは、山留め壁背面の土が掘削面にまわり込み、根切り底面を押し上げる現象。正しい記述です。 |
| 3 | ○(正しい) | 液状化は、水で飽和した砂質土等が振動・衝撃で間隙水圧が上昇し、せん断抵抗を失う現象。正しい記述です。 |
| 4 | ○(正しい) | 負の摩擦力は、周囲の地盤が沈下することで杭の周面に下向きに作用する摩擦力。正しい記述です。 |
| 5 | ○(正しい) | ボイリングは、砂中を上向きに流れる水流の圧力で砂粒がかきまわされ湧き上がる現象。正しい記述です。 |
選択肢1は、脱水処理による地盤改良を圧密の説明としている点が誤りで、圧密は粘性土が荷重で間隙水を排出して圧縮沈下する現象です。
選択肢1は「圧密=強度の増大・沈下の抑制・止水等のために、土に脱水処理を施すこと」としています。圧密という用語の意味が論点です。
圧密は、粘性土の上に荷重が載ると、土の中の水(間隙水)が長い時間をかけてゆっくり押し出され、その分だけ体積が減って沈下していく現象です。粘土地盤の上に建物を建てたあと、何年もかけてジワジワ沈むのがこれですね。あくまで荷重によって自然に起こる圧縮沈下です。
一方、選択肢1の「脱水処理を施す」は、サンドドレーンやウェルポイントなどで人工的に水を抜いて地盤を改良する工法の説明です。現象である「圧密」と、対策である「地盤改良」を取り違えさせる引っかけなんですね。圧密=荷重による粘性土の圧縮沈下(脱水工法は地盤改良)と押さえましょう。
「圧密」とはどんな現象?
粘性土が荷重を受けて、長い時間をかけて間隙水が排出され、体積が減少して沈下する現象です。脱水処理による地盤改良とは別物です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月(出題時点の知識・基準に基づく)
正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)
圧密とは、粘性土が荷重を受けて、長い時間をかけて間隙水が排出され、体積が減少して沈下する現象のことです。地盤そのものに荷重が載って起こる自然な圧縮沈下なんです。
選択肢1の「強度の増大・沈下の抑制・止水のために土に脱水処理を施す」は、サンドドレーンなどの地盤改良(脱水工法)の説明で、圧密という用語の説明ではありません。よって選択肢1が誤りなんですね。圧密=粘性土が荷重で間隙水を排出して圧縮沈下する現象と押さえましょう。