建築士試験 解説ノート

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令和5年度 二級建築士 構造 No.12を解説、引張側切欠きは材せいの1/3以下を見抜くポイント

令和5年度 二級建築士試験 学科III(建築構造)No.12は、木造建築物の構造設計に関する問題です。

この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. N値法で考慮する要素
  2. 引張側に設ける切欠きの深さの上限
  3. 壁率比の求め方
  4. ストレストスキン効果による鉛直荷重の負担
  5. 引張筋かいに用いる鉄筋の径

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢2(これが最も不適当な記述)

曲げを受ける梁などに切欠き(断面の一部を削ること)を設けると、その分だけ断面が小さくなり弱くなります。とくに引張側の切欠きはひび割れの起点になりやすいので、深さを浅く抑えます。支持点付近で引張側に設ける切欠きの深さは、材せいの1/3以下とします。

選択肢2は「材せいの1/2以下」としているので、深すぎて誤りなんです。引張側の切欠きは材せいの1/3以下と押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) N値法は、壁倍率の差・押さえ効果・長期軸力を考慮してN値を決める方法です。正しい記述です。
2 ×(誤り) 引張側の切欠きの深さは材せいの1/3以下です。「1/2以下」は深すぎで誤りです。
3 ○(正しい) 壁率比は、小さいほうの壁量充足率を大きいほうで除して求めます。正しい記述です。
4 ○(正しい) パネル壁は、確認されればストレストスキン効果で鉛直荷重に抵抗させられます。正しい記述です。
5 ○(正しい) 引張力を負担する筋かいに鉄筋を使う場合、径9mm以上のものを使います。正しい記述です。

選択肢2の「切欠きの深さは材せいの1/2以下」という記述が誤りで、引張側の切欠きの深さは材せいの1/3以下です。

選択肢2のポイント

選択肢2は、支持点付近で引張側に設ける切欠きの深さを「材せいの1/2以下」としていますが、ここが深すぎて誤りです。正しくは材せいの1/3以下に抑えます。

梁などの曲げ材に切欠きを設けると、その分だけ断面が欠けて弱くなりますね。とくに曲げによって引張りが生じる側(端部支持点付近では下側)の切欠きは、ひび割れの起点になりやすく危険です。だから引張側の切欠きは浅く抑えるんです。「1/2以下」では断面の半分まで削れることになり危険です。

誤りの核心は、引張側の切欠きを材せいの1/2以下まで認めた点で深すぎます。ザックリ言えば、「引張側の切欠きは材せいの1/3まで」ということです。引張側の切欠きは材せいの1/3以下と押さえましょう。

覚え方

  • 引張側の切欠きは材せいの1/3以下(ひび割れの起点になるから浅く)
  • N値法は壁倍率の差・押さえ効果・長期軸力を考慮して接合金物を決める
  • 壁率比=小さいほうの壁量充足率÷大きいほうの壁量充足率
  • 引張筋かいに鉄筋を使う場合は径9mm以上
Q.

曲げ材の支持点付近で引張側に設ける切欠きの深さは、材せいのどれだけ以下?

材せいの1/3以下です。引張側はひび割れの起点になりやすいため浅く抑えます。

出典

  • 建築技術教育普及センター「令和5年度 二級建築士試験 学科の試験 学科III(建築構造)問題」
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「構造」を過去問から整理しています。運営者情報

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