木造(軸組工法)は一級建築士 構造のNo.9で毎年1問出ます。問われるのは耐力壁の量と配置(四分割法)・各部の仕様規定の数値です。数値や大小を少しずらして誤りを作るので、まず量と配置を分けて押さえます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 壁量 | 地震力・風圧力に対し、壁倍率に応じた耐力壁で必要壁量を満たす |
| 壁倍率 | 耐力壁の強さの倍率。上限は5(9cm角の筋かい=3、たすき掛けは2倍だが上限5) |
| 四分割法 | 各方向の両端から1/4の区画(側端部分)で配置のバランスを確認する |
| 壁率比 | =(壁量充足率の小さい方)÷(大きい方)。両側端の充足率が両方1.0を超えれば確認不要、それ以外は壁率比0.5以上が必要 |
| 項目 | 覚えるポイント |
|---|---|
| 柱の有効細長比 | 圧縮力を負担する柱は150以下 |
| 布基礎の底盤の厚さ | 構造計算をしない場合、15cm以上(立上り部分の厚さは12cm以上) |
| 梁・母屋の継手位置 | 曲げモーメントの小さい位置(支点付近)に設ける。中央部は不可 |
| 梁の横座屈の防止 | 梁せいを大きくするより、梁幅を大きくするほうが効果的 |
| 切欠き(断面欠損) | 切欠いた部分は正味断面で評価する(耐力は低下する) |
| 論点 | 正しい記述(○)と、よくある誤り(×) |
|---|---|
| 布基礎の底盤の厚さ | ○ 15cm以上/× 構造計算をせず12cmとした |
| 継手の位置 | ○ 曲げの小さい位置(支点付近)/× 中央部付近に設ける |
| 梁の横座屈の防止 | ○ 梁幅を大きくするほうが効果的/× 梁せいを大きくするほうが効果的 |
| 耐力壁の配置 | ○ 量だけでなく四分割法でバランスを確認/× 量を満たせば配置は自由 |
耐力壁は量+配置(四分割法で壁率比0.5以上)。壁倍率の上限は5。柱の有効細長比は150以下。継手は曲げの小さい位置、横座屈は梁幅で防ぐ、布基礎の底盤は15cm以上、で数値と大小を固めます。
木造2階建てで、布基礎の底盤の厚さを、所定の構造計算を行わずに12cmとした。〔R7 No.9〕
×。布基礎の底盤の厚さは15cm以上が必要です(12cmでは不足)。立上り部分の厚さ12cm以上と混同させる出題です。
母屋の継手は、できるだけ小屋束間の中央部付近に設ける。〔R6 No.9〕
×。継手は曲げモーメントの小さい位置(支点付近)に設けます。中央部は曲げが大きく、継手には不利です。
梁の横座屈を防止するためには、梁せいを大きくするよりも、梁幅を大きくするほうが効果的である。〔R6 No.9〕
○。横座屈は梁が横に倒れる現象なので、梁幅を大きくするほうが効きます。梁せいを増やすと曲げには強くなりますが横座屈には不利な側です。
| 年度 | No. | 正解 | 主に問われた論点 |
|---|---|---|---|
| 令和7年 | 9 | 3 | 細長比・壁倍率・布基礎・壁量と四分割法 |
| 令和6年 | 9 | 3 | 柱・横架材(継手位置・横座屈・切欠き) |
| 令和5年 | 9 | 2 | 耐力壁の量と配置・各部の仕様 |
| 令和4年 | 9 | 2 | 木造軸組(柱・横架材・接合) |
| 令和3年 | 9 | 3 | 木造軸組(壁量計算・四分割法) |
| 令和2年 | 9 | 4 | 木造軸組(壁量・耐力壁の配置) |
| 令和元年 | 9 | 1 | 木造軸組(壁量の計算) |
| 平成30年 | 9 | 1 | 木造軸組(各部の仕様) |
| 平成29年 | 9 | 3 | 木造軸組 |
| 平成28年 | 9 | 2 | 木造軸組 |
※ 過去10年分(平成28年〜令和7年)を確認。壁量・壁倍率・四分割法・柱の細長比・継手位置・横座屈などが、毎年No.9前後でくり返し出題されています。令和5年以前の解説リンクは順次追加予定です。
出典・参考
※ このページの確認日:2026年6月