令和7年度 二級建築士試験 学科III(建築構造)No.18は、建築物の構造計画等に関する問題です。
この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 露出型柱脚は固定度があるため、ピンと仮定せず回転剛性を適切に評価します。正しい記述です。 |
| 2 | ×(誤り) | 袖壁・腰壁は剛性に影響するため、偏心率の計算で考慮します。「影響なし」は誤りです。 |
| 3 | ○(正しい) | 屋根勾配が大きな山型架構では、固有周期算定の高さを屋根の高さの平均とします。正しい記述です。 |
| 4 | ○(正しい) | 高さ7m・面積230㎡・単位質量3kg/㎡の吊り天井は特定天井に該当し、規定に従った構造とします。正しい記述です。 |
| 5 | ○(正しい) | 基準風速38m/sの地域で、フック付き桟瓦を釘で下地に緊結する方法は適切です。正しい記述です。 |
選択肢2の「袖壁・腰壁は偏心率の計算に影響はないものとした」という記述が誤りで、これらの壁は剛性に影響するため偏心率の計算で考慮します。
選択肢2は「袖壁と腰壁を非耐力壁として、偏心率を計算する際に影響はないものとした」としていますが、ここが誤りです。袖壁・腰壁は取り付く柱や梁の剛性を高め、剛心の位置を動かして偏心率に影響するんです。
偏心率は「剛心と重心のずれ」で決まりますね。袖壁や腰壁は、地震に抵抗する主要部材としては数えなくても、柱や梁に張り付くことで局部的に剛性を高めます。剛性が変われば剛心の位置が動き、重心とのずれ(偏心距離)も変わる=偏心率に効いてくるんです。これを無視すると建物のねじれやすさを正しく評価できません。耐力としては数えなくても、硬さとしては効くわけです。
誤りの核心は、袖壁・腰壁を偏心率に影響なしとした点です。袖壁・腰壁は剛性に効く=偏心率に影響すると押さえましょう。
袖壁・腰壁は、偏心率の計算で考慮する?影響なしとできる?
考慮します。袖壁・腰壁は剛性を高めて剛心を動かすため、偏心率に影響します。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月(出題時点の知識・基準に基づく)
正解:選択肢2(これが最も不適当な記述)
袖壁や腰壁は、非耐力壁であっても柱や梁に取り付くと剛性を高め、剛心の位置を動かして偏心率に影響します。だから偏心率の計算では、これらの壁の効果を考慮する必要があります。
選択肢2は「影響はないものとした」としているので、ここが誤りなんです。袖壁・腰壁は剛性に効く=偏心率に影響すると押さえましょう。