建築士試験 解説ノート

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建具・ガラス・金属工事のまとめ【過去10年分】|一級建築士試験 施工の過去問・頻出ポイント

建具・ガラス・金属工事は、一級建築士 施工のNo.18で毎年出るテーマです。

取付けの精度と納まりを押さえます。誤りの選択肢は、位置・順序・数値を1か所すり替えてきます。だから正しい位置・順序・支持先を取り違えないことが対策になります。まず板ガラスのはめ込みからです。

板ガラスのはめ込み(セッティングブロック・クリアランス)

板ガラスは、地震時の動きや温度変化で割れないよう、枠との間にすき間(クリアランス)を確保し、底にセッティングブロックを敷きます。

項目 基準
セッティングブロックガラス1枚につき 2か所、ガラス下辺の端部から 1/4の位置
エッジクリアランス地震時の面内変形で、ガラスと窓枠が接触しないよう確保する
複層ガラス下端の水抜き孔6mm以上を 2か所以上
グレイジングチャンネル構法シール材がガラス全周を支持するため、セッティングブロックは使用しない

セッティングブロックは、不定形シーリング材構法やグレイジングガスケット構法で使います。一方、グレイジングチャンネル構法では使いません。構法による使い分けが問われます。

ガラスブロック・特殊ガラス

ガラスブロックや加工ガラスは、寸法基準と取扱いが問われます。

  • ガラスブロックの平積みの目地幅は 8mm以上 15mm以下(標準10mm程度)。6mmは下限未満で誤り(令和6年)
  • ガラスのサンドブラスト等の加工深さは、板厚の 1/12未満とする
  • ガラスの熱割れ防止は、立地・方位などからエッジ熱応力を算出し、許容応力と比較して検討する
  • 熱線反射ガラスの清掃は、反射膜を傷つけないよう軟らかいゴムで水洗いする

アルミ笠木・金属工事の取付け

笠木や天井下地は、取付けの順序支持先が核心です。

項目 基準
アルミ製笠木の取付け順序コーナー部(役物)を先に取り付け、それを基準に直線部を取り付ける(誤差は直線部で吸収)
笠木の固定金具防水層施工後のパラペット天端に、あと施工アンカーで取り付ける
天井のつりボルト躯体(スラブ・梁等)またはインサートから支持する。ダクトフランジへの取付けは禁止
溶融亜鉛めっき鋼材の切断面周囲の亜鉛の犠牲防食が働くため、錆止め塗料を省略できる

引っかけは笠木の順序(直線を先・コーナー最後は誤り。令和7年)と、つりボルトの支持先です。設備のダクトフランジは構造体ではないので、つりボルトを取り付けると天井崩落の危険があります(令和5年)。

毎年問われる論点(○が正しい・×が誤り)

論点 正しい記述(○)と、よくある誤り(×)
セッティングブロック ○ 1枚2か所・端部から1/4(チャンネル構法は不使用)/× チャンネル構法でも設置
アルミ製笠木の取付け順序 ○ コーナー(役物)が先/× 直線部が先・コーナー最後
天井のつりボルトの支持先 ○ 躯体・インサート/× ダクトフランジ
ガラスブロック平積みの目地幅 ○ 8〜15mm(標準10mm程度)/× 6mm
複層ガラス下端の水抜き孔 ○ 径6mm以上を2か所以上/× 水抜き孔を設けない

覚え方

セッティングブロックは1枚2か所・端部から1/4(チャンネル構法は不使用)、笠木はコーナーが先、つりボルトは躯体支持、ガラスブロック目地は8〜15mm、複層ガラスの水抜き孔は6mm以上2か所。取付け順序と支持先のすり替えに気づけるよう固定しておきましょう。

過去問の肢で確認

Q.

アルミ製笠木は、直線部分を先に取り付け、コーナー部分を最後に取り付ける。〔R7 No.18〕

×コーナー部(役物)を先に取り付け、それを基準に直線部を取り付けます。誤差は直線部で吸収します。これが令和7年の正答(誤りの肢)でした。

Q.

ガラスブロックの平積みの目地幅を6mmとした。〔R6 No.18〕

×。平積みの目地幅は8mm以上15mm以下(標準10mm程度)です。6mmは下限未満で、目地材の充塡が不十分になります。

Q.

天井のつりボルトを、設備のダクトフランジに取り付けた。〔R5 No.18〕

×。つりボルトは躯体(スラブ・梁)やインサートから支持します。ダクトフランジは構造体でなく、天井崩落の危険があります。

Q.

セッティングブロックは、ガラス1枚につき2か所、ガラス下辺の端部から1/4の位置に設置する。〔基本〕

。ガラス1枚につき2か所、端部から1/4の位置が基本です。ただしグレイジングチャンネル構法では使用しません。

過去問の出題一覧(一級建築士 施工 No.18)

年度 No. 正解 主に問われた論点
令和7年182ガラス・金属(アルミ笠木の取付け順序)
令和6年182ガラス工事(ガラスブロックの目地幅)
令和5年182金属・ガラス(つりボルトの支持先)
令和4年182金属・ガラス工事の納まり
令和3年182金属・ガラス工事の納まり
令和2年182金属・ガラス工事の納まり
令和元年182金属・ガラス工事(監理者の確認)
平成30年183金属・ガラス工事の納まり
平成29年182金属・ガラス工事の納まり
平成28年184金属・ガラス工事の納まり

※ 過去10年分(平成28年〜令和7年)を確認。No.18は建具・ガラス・金属工事が定位置で、セッティングブロック・ガラスブロック・アルミ笠木・天井つりボルトの位置・順序・支持先がくり返し問われます。令和2年以前の解説リンクは順次追加予定です。

混同しやすいポイント

セッティングブロックを使う構法 と グレイジングチャンネル構法

不定形シーリング材構法・グレイジングガスケット構法はセッティングブロック(1枚2か所・端部から1/4)を使います。グレイジングチャンネル構法はシール材が全周を支持するため使いません。

笠木は「コーナー(役物)が先」(直線は後)

納まりの難しいコーナー(役物)を先に決め、誤差は調整しやすい直線部で吸収します。直線を先・コーナーを最後は手順が逆で誤りです。

つりボルトは「躯体・インサート」から(ダクトフランジは禁止)

天井のつりボルトは躯体(スラブ・梁)やインサートから支持します。設備のダクトフランジは構造体でないため、取り付けると天井崩落の危険があります。

まちがえやすいポイント

誤りの選択肢は取付け順序を逆にしたり、支持先を構造体以外にしたり、位置・寸法をすり替えたりする形がほとんどです。

とくに「セッティングブロックは1枚2か所・1/4」「笠木はコーナーが先」「つりボルトは躯体支持」「ガラスブロック目地8〜15mm」は常連。位置・順序・支持先を照合してください。

次に確認するページ

出典・参考(実ページで確認)

  • セッティングブロックはガラス1枚につき2か所・ガラス下辺の端部から1/4の位置(グレイジングチャンネル構法では使用しない):板硝子協会 標準施工法
  • 外部に面する複層ガラス下端のガラス溝の水抜き孔は径6mm以上を2か所以上、ガラスブロック平積みの目地幅は8mm以上15mm以下:公共建築工事標準仕様書(16章建具工事14節ガラス)
  • ガラスのサンドブラスト加工深さは板厚の1/12未満、熱割れ防止はエッジ熱応力と許容応力の比較で検討
  • アルミ製笠木はコーナー(役物)を先に取付け/天井つりボルトは躯体・インサートから支持(ダクトフランジ禁止):公共建築工事標準仕様書・検証済過去問
  • 建築技術教育普及センター「一級建築士試験 学科の試験 学科V(施工)問題」各年度、正答は同センター公表の正答肢による
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「施工」を過去問の問われ方から整理しています。運営者情報

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