アルド・ロッシ(1931〜1997年)は、イタリアの建築家です。『都市の建築』(1966年)で、都市を歴史と記憶の積み重なりとしてとらえ直しました。
核になるのは類型学(タイポロジー)と集合的記憶です。類型学で建築や都市の型をとらえ、集合的記憶として都市を読み解きました。形は機能だけでは決まらないという立場です。
機能が形を決めるという考えを批判した点が要です。試験では、機能主義への姿勢とキーワードが狙われます。
ロッシは、建築や都市には時代を超えて受け継がれる型(類型)があると考えました。たとえば中庭をもつ住居や、広場を囲む建物といった型は、用途が変わっても残り続けます。
都市はこうした型の積み重なりでできており、型に注目することで都市を読み解けるとしました。
ロッシは、都市を人々の集合的記憶が宿る場ととらえました。とくに記念的な建造物(モニュメント)は、長く残って都市の記憶を担い、都市の核になり続けます。
建物の用途が時代とともに変わっても、その形は残って都市の手がかりであり続ける、という持続(永続性)の考え方です。
ロッシは、「機能が形を決める」という素朴な機能主義を批判しました。用途が変わっても建物の形は残り、都市に意味を与え続けるからです。
この立場は、機能を絶対視した近代建築への問い直しであり、後のポストモダンや新合理主義(ネオ・ラショナリズム)につながりました。
一級建築士 計画では、建築・都市の著作と著者・説明を組み合わせる問題で出ます。問題本文は公式PDFで確認できます。
| 年度・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 一級 令和5年 No.3 | 『都市の建築』(アルド・ロッシ・1966年)の説明に「曖昧さ・複雑さ・多様な建築表現」を当てた肢=誤り(その説明はヴェンチューリ『複雑さと矛盾』のもの) |
ロッシ『都市の建築』の実体は類型学(タイポロジー)と集合的記憶です。著者と中身がずらされていないかを見ます。
『都市の建築』のキーワードは?
類型学(タイポロジー)と集合的記憶です。都市を型の積み重なりと人々の記憶の場としてとらえ、機能主義を批判しました。
ロッシは機能主義をどう考えた?
批判しました。機能が形を決めるという素朴な機能主義に対し、用途が変わっても形は型として残り都市に意味を与え続けると考えました。
アルド・ロッシ『都市の建築』(1966年)は、類型学(タイポロジー)と集合的記憶から都市をとらえ、機能が形を決めるという素朴な機能主義を批判しました。モニュメントが都市の記憶を担い持続する、という見方が核心だ、と押さえます。
出典・参考
※ このページの確認日:2026年6月
まちがえやすいポイント
機能主義への姿勢がいちばん狙われます。ロッシは類型学と集合的記憶から都市をとらえ、素朴な機能主義を批判しました。
「機能主義を徹底した」「機能が形を決めると説いた」と書いてあれば誤りです。形は機能に還元されず、型として持続すると考えた人物です。