建築士試験 解説ノート

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平成29年度 一級建築士 法規 No.13を解説、高力ボルトの許容応力度を見抜くポイント

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平成29年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.13は、構造強度(許容応力度・材料強度)に関する問題です。4つの記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます。

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この問題のポイント

許容応力度には長期と短期があり、短期は長期の1.5倍が基本です。材料ごとの数値を、長期か短期かと合わせて押さえるのが要点です。

引っかけの核心は高力ボルトの引張りです。短期の引張り許容応力度は材料強度(基準強度)と同じ値で、材料強度の2/3になるのは長期の値です。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢3(これが誤っている記述)

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許容応力度は令89条〜令96条の数値を長期・短期で整理して引くのがコツです。線引きした法令集が一冊あると確実です。

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 炭素鋼を構造用鋼材として使う場合、短期の曲げの許容応力度は、大臣が定める基準強度Fと同じ値です(令90条)。正しい記述です。
2 ○(正しい) 許容応力度等計算の標準せん断力係数は0.2以上(特定の場合0.3以上)、必要保有水平耐力を計算する場合は1.0以上とします(令88条)。正しい記述です。
3 ×(誤り) 高力ボルトの短期の引張り許容応力度は材料強度(基準強度)と同じ値で、材料強度の2/3になるのは長期の値です(令96条)。
4 ○(正しい) コンクリートの引張りの許容応力度は、原則として圧縮の許容応力度の1/10の値です(令91条)。正しい記述です。

選択肢3は、高力ボルトの短期の引張り許容応力度を材料強度の2/3とする点が誤りで、2/3は長期の値です。

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選択肢3のポイント(ここが誤り)

許容応力度には長期と短期があり、短期は長期の1.5倍が基本です。高力ボルトの引張りの許容応力度は、長期が材料強度(基準強度F)の2/3で、短期はその1.5倍、すなわち材料強度Fと同じ値です(令96条)。

選択肢3は、短期の引張り許容応力度を「材料強度の2/3」としていますが、2/3は長期の値です。短期は材料強度と同じ値が正しいので、誤りです。

選択肢1で、炭素鋼の短期の曲げ許容応力度が基準強度Fと同じとされているのと、同じ考え方です。

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覚え方

  • 許容応力度=短期は長期の1.5倍が基本
  • 高力ボルトの引張り=長期は材料強度の2/3、短期は材料強度(基準強度)と同じ(令96条)。「短期=2/3」は長期との取り違え
  • 標準せん断力係数=許容応力度等計算0.2以上、必要保有水平耐力1.0以上(令88条)
  • コンクリートの引張りの許容応力度=圧縮の1/10(令91条)

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理解度チェック

Q.

高力ボルトの短期の引張り許容応力度は、材料強度の2/3?

×。2/3は長期の値で、短期はその1.5倍=材料強度(基準強度)と同じ値です(令96条)。

Q.

必要保有水平耐力を計算するときの標準せん断力係数は?

1.0以上です(令88条3項)。許容応力度等計算では0.2以上(特定の場合0.3以上)です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「平成29年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法施行令第88条(地震力・標準せん断力係数)・第90条(鋼材等の許容応力度)・第91条(コンクリートの許容応力度)・第96条(溶接・ボルト等の許容応力度)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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