建築士試験 解説ノート

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令和元年度 一級建築士 法規 No.5を解説、天窓の採光補正係数の3倍を見抜くポイント

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令和元年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.5は、採光・階段・既存不適格など単体規定に関する問題です。4つの記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます。

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この問題のポイント

単体規定は、数値と適用条件をセットで覚えているかが問われます。特殊な用途の階段の寸法(令23条)、手すりがある場合の階段幅の算定(令23条3項)、石綿の既存不適格(令137条の4の2)、そして採光補正係数(令20条)が並びます。

引っかけの核心は、天窓の採光補正係数です。天窓は算定値を3倍するという決まりを落とすと、1.0で止めてしまいます。

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。

正解:選択肢4(これが誤っている記述)

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各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 昇降機機械室用階段など特殊な用途に専用する階段は、令23条の蹴上げ・踏面の寸法制限の対象外で、蹴上げ23cmでも差し支えありません。正しい記述です。
2 ○(正しい) 階段及び踊場に手すりが設けられた場合、手すりの幅が10cmを限度として、ないものとみなして幅を算定します(令23条3項)。正しい記述です。
3 ○(正しい) 石綿の既存不適格建築物を増築する場合、増築部分以外でも石綿の被覆等の措置が必要です(令137条の4の2)。正しい記述です。
4 ×(誤り) 天窓の採光補正係数は、算定値(1.0とみなした後)を3倍するため3.0になります。1.0で止めるのは誤りです(令20条2項)。

選択肢4は、天窓の採光補正係数を1.0とするとした点が誤りで、天窓は3倍するため3.0になります。

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選択肢4のポイント(ここが誤り)

採光補正係数は「採光関係比率×α−β」で求めます。近隣商業地域などの商業系・無指定区域では、α=10、β=1.0です(令20条2項)。

道に面しない開口部でも、商業系なら水平距離が4m以上あり、算定値が1.0未満なら1.0とみなせます。ここまでは選択肢の前半と合っています。

問題は、開口部が天窓であることです。天窓は、こうして求めた数値を3倍します(3を超えるときは3)。したがって1.0とみなした後に3倍され、採光補正係数は3.0になります。1.0で止めた選択肢4は誤りです。

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覚え方

  • 採光補正係数=採光関係比率×α−β(住居系6/−1.4・工業系8/−1.0・商業系等10/−1.0
  • 天窓は3倍(上限3.0)/縁側がある場合は0.7倍
  • 道に面しない場合の「1.0とみなす」水平距離 → 住居系7m・工業系5m・商業系等4m
  • 昇降機機械室用・物見塔用など特殊な階段 → 蹴上げ・踏面の寸法制限の対象外(令23条)

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理解度チェック

Q.

天窓の採光補正係数は、通常の開口部と同じ値でよい?

×。天窓は算定した数値を3倍します(3を超えるときは3)。同じ条件でも通常の開口部より有利になります(令20条2項)。

Q.

商業系の地域で、道に面しない開口部の採光補正係数を1.0とみなせる水平距離は何m以上か。

4m以上です(住居系は7m、工業系は5m)。算定値が1.0未満の場合に1.0とみなします。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和元年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法施行令第20条(採光に有効な部分の面積/採光補正係数)・第23条(階段及びその踊場の幅並びに階段のけあげ及び踏面の寸法)・第137条の4の2(石綿に関する基準時に係る制限)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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