建築士試験 解説ノート

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令和3年度 一級建築士 法規 No.1を解説、用語の定義に関する誤りを見抜くポイント

令和3年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.1は、用語の定義に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 屋根のない観覧用工作物と「建築物」(法2条一号)
  2. 幼保連携型認定こども園と「特殊建築物」(法2条二号)
  3. 共同住宅2階の床・はりの配筋工事と「特定工程」(法7条の3・令11条)
  4. 自動的に閉鎖する防火戸と「建築設備」(法2条三号)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが誤っている記述)

防火戸は「建築設備」ではないんです。建築設備は、建築物に設ける電気・ガス・給水・排水・換気・暖房・冷房・消火・排煙・汚物処理の設備、煙突、昇降機、避雷針に限られます(法2条三号)。

火災で自動的に閉鎖する防火戸は、開口部をふさいで延焼を防ぐ防火設備の一種であって、この列挙のどれにも当たりません。選択肢4は防火戸を建築設備としているので誤りなんですね。防火戸は建築設備に含まれないと押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 観覧のための工作物(観覧場の工作物等)は、屋根がなくても建築物に該当する(法2条一号かっこ書)。正しい記述です。
2 ○(正しい) 幼保連携型認定こども園は児童福祉施設等に当たり、特殊建築物に該当する(法2条二号)。正しい記述です。
3 ○(正しい) 階数3以上の共同住宅の2階の床・これを支持するはりの配筋工事は、中間検査が必要な特定工程に該当する(法7条の3・令11条)。正しい記述です。
4 ×(誤り) 防火戸は建築設備に含まれない(法2条三号の列挙にない)。防火戸は防火設備であって建築設備ではない。

選択肢4は、自動的に閉鎖する防火戸を建築設備に該当するとする点が誤りで、防火戸は建築設備の列挙に含まれない防火設備です。

選択肢4のポイント

選択肢4は「火災により温度が急激に上昇した場合に自動的に閉鎖する防火戸は、建築設備に該当する」としています。防火戸が建築設備かどうかが論点です。

建築設備とは、建築物に設ける電気・ガス・給水・排水・換気・暖房・冷房・消火・排煙・汚物処理の設備、煙突、昇降機、避雷針をいいます(法2条三号)。この列挙は限定列挙で、ここに無いものは建築設備に当たりません。

防火戸は、延焼のおそれのある開口部をふさぐ「防火設備」(法2条九号の二ロ)の一種です。自動的に閉鎖する仕組みを持っていても、建築設備の列挙には入っていません。「自動的に作動する=設備っぽい」という語感に引っ張られず、列挙にあるかどうかで判断するのがコツですね。建築設備は法2条三号の限定列挙、防火戸は含まれないと押さえておきましょう。

覚え方

  • 建築設備=電気・ガス・給排水・換気・暖冷房・消火・排煙・汚物処理の設備、煙突・昇降機・避雷針の限定列挙(法2条三号)
  • 防火戸・防火シャッターは「防火設備」であって建築設備ではない
  • 観覧用の工作物は屋根がなくても建築物
  • 階数3以上の共同住宅の2階の床・はりの配筋=特定工程(中間検査の対象)

一問一答

Q.

火災時に自動的に閉鎖する防火戸は「建築設備」に該当する?

該当しません。建築設備は法2条三号で電気・ガス・給排水・換気・暖冷房・消火・排煙・汚物処理の設備、煙突、昇降機、避雷針に限定列挙されており、防火戸(防火設備)は含まれません。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和3年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法第2条(用語の定義)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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