建築士試験 解説ノート

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令和3年度 一級建築士 法規 No.2を解説、面積・高さ・階数に関する誤りを見抜くポイント

令和3年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.2は、面積・高さ・階数の算定に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 高い開放性を有する構造の建築面積の不算入(令2条1項二号)
  2. 宅配ボックス設置部分の容積率不算入(令2条1項四号・3項)
  3. 屋上の塔屋に休憩室を設けた場合の階数算入(令2条1項八号)
  4. 避雷設備の検討での屋上部分の高さの取扱い(令2条1項六号)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが誤っている記述)

屋上部分(階段室・昇降機塔等)の高さを算入しない取扱いは、いつでも使えるわけではないんです。避雷設備(法33条・高さ20m超)の必要性を検討するときの高さは、屋上部分も含めて算定します。

令2条1項六号ロのかっこ書きで、屋上部分の高さを12mまで算入しない緩和は、避雷設備(や北側高さ制限)の高さ算定では適用しないとされています。選択肢4は「12mまで算入しない」としているので誤りなんですね。避雷設備の高さでは屋上部分も算入すると押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 高い開放性を有する構造として大臣が指定する建築物は、端から水平距離1m以内の水平投影面積を建築面積に算入しない(令2条1項二号)。正しい記述です。
2 ○(正しい) 宅配ボックス設置部分は、各階の床面積の合計の1/100を限度に容積率算定の延べ面積に算入しない(令2条1項四号・3項)。正しい記述です。
3 ○(正しい) 屋上の塔屋(水平投影面積≦建築面積の1/8)でも、一部に休憩室を設けたものは階数に算入する(令2条1項八号)。正しい記述です。
4 ×(誤り) 避雷設備の高さ算定では、屋上部分の高さを12mまで算入しない緩和は適用されない(令2条1項六号ロ)。屋上部分も高さに算入する。

選択肢4は、避雷設備の高さ算定で屋上部分の高さを12mまで算入しないとする点が誤りで、避雷設備(と北側高さ制限)では屋上部分の不算入の緩和が使えません

選択肢4のポイント

選択肢4は「避雷設備の設置の必要性を検討するに当たっての建築物の高さの算定において、屋上部分(階段室・昇降機塔等)で水平投影面積≦建築面積の1/8の場合、その部分の高さは12mまで高さに算入しない」としています。屋上部分の高さの取扱いが論点です。

建築物の高さは、原則として地盤面からの高さで測ります。階段室・昇降機塔等の屋上部分で水平投影面積が建築面積の1/8以内のものは、12m(一定の高さ制限では5m)まで高さに算入しない緩和があります(令2条1項六号ロ)。

ただしこの緩和は、避雷設備(法33条・高さ20m超)の検討と北側高さ制限の高さ算定には適用されません(令2条1項六号ロのかっこ書)。落雷は塔屋の先端にも起こりますから、屋上部分も高さに含めて20m超かどうかを判断するわけです。「屋上部分は1/8以内なら高さに入れない」という暗記をそのまま当てはめないことがコツですね。避雷設備・北側斜線では屋上部分の高さを算入すると押さえておきましょう。

覚え方

  • 屋上部分(階段室等)の高さ不算入の緩和は避雷設備(法33条)・北側高さ制限には適用されない
  • 不算入が使える場面では12m(道路・隣地・高度地区等は5m)まで
  • 高い開放性の構造は端から水平距離1m以内を建築面積に不算入
  • 宅配ボックスは延べ面積の1/100を限度に容積率不算入
  • 塔屋に休憩室など居室を設ければ階数に算入

一問一答

Q.

避雷設備の必要性を検討するときの高さ算定で、屋上の階段室(建築面積の1/8以内)の高さは12mまで算入しなくてよい?

算入します。屋上部分の高さ不算入の緩和(令2条1項六号ロ)は、避雷設備や北側高さ制限の高さ算定には適用されません。屋上部分も含めて高さを測ります。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和3年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法施行令第2条(面積、高さ等の算定方法)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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