建築士試験 解説ノート

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令和7年度 一級建築士 法規 No.1を解説、観覧のための工作物が建築物に該当するかを見抜くポイント

令和7年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.1は、建築基準法の用語定義に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 準防火性能の定義(法2条7号の2)
  2. 建築基準関係規定に含まれる範囲(消防法等)
  3. 観覧のための工作物が「建築物」に当たるか(法2条1号)
  4. レストランの調理室が「居室」に当たるか(法2条4号)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢3(これが誤っている記述)

建築基準法第2条第1号の「建築物」の定義では、「屋根及び柱若しくは壁を有するもの」と「観覧のための工作物」が別々の列挙項目になっています。観覧のための工作物は、屋根がなくても建築物に該当します。選択肢3は屋根がなければ建築物でないとしており、ここが誤りなんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 準防火性能(法第2条第7号の2)は「建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼を抑制するために外壁に必要とされる性能」であり、正しい記述です。
2 ○(正しい) 建築基準関係規定は建築基準法令の規定のほか、消防法等の他法令に基づく規定も含まれます。正しい記述です。
3 ×(誤り) 観覧のための工作物は屋根の有無に関わらず「建築物」に該当します(法2条1号)。屋根がなくても建築物です。
4 ○(正しい) レストランの調理室は「作業のために継続的に使用する室」として「居室」(法第2条第4号)に該当します。正しい記述です。

選択肢3の「屋根を有しないものは「建築物」に該当しない」という記述が誤りで、正しくは屋根の有無に関わらず観覧のための工作物は建築物に該当します。

選択肢3のポイント(ここが誤り)

建築基準法第2条第1号の「建築物」の定義では、「屋根及び柱若しくは壁を有するもの」と「観覧のための工作物」が別々に列挙されています。「観覧のための工作物」には、屋根の有無という条件が付いていません

例えば、屋根のない野球場のスタンドや仮設の観客席も、「観覧のための工作物」として建築物に該当するわけです。

そのため、「屋根を有しないものは建築物に該当しない」とした選択肢3は誤りです。

覚え方

  • 観覧のための工作物 → 屋根・柱・壁とは別枠で「建築物」に列挙(雨ざらしの観客席も建築物)
  • 居室=継続的に使用する室(居住・執務・作業・集会・娯楽)→ 調理室は「作業」で居室
  • 居室でない代表例 → 廊下・便所・倉庫・納戸
  • 準防火性能=外壁のみ/防火性能=外壁+軒裏
Q.

土地に定着する観覧のための工作物で、屋根を有しないものは「建築物」に該当するか。

該当します。法第2条第1号では「観覧のための工作物」は屋根の有無に関わらず「建築物」として列挙されています。

Q.

準防火性能と防火性能の対象部位の違いは何か。

防火性能(法第2条第7号)は「外壁又は軒裏」が対象、準防火性能(法第2条第7号の2)は「外壁」のみが対象です。軒裏を含むかどうかが違います。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和7年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法第2条(用語の定義)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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