令和4年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.6は、防火区画に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、誤っているものを選びます。ただし、自動式のスプリンクラー設備等は設けられていないものとします。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 防火構造の外壁に必要な防火性能は、加熱開始後30分間屋内面が可燃物燃焼温度以上に上昇しないこと。正しい記述です。 |
| 2 | ○(正しい) | 共同住宅の各戸の界壁は準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達せしめる(強化天井でない場合)。正しい記述です。 |
| 3 | ×(誤り) | 11階以上で200m²ごとにできるのは仕上げ・下地が準不燃材料の場合。難燃材料では原則100m²ごと。 |
| 4 | ○(正しい) | 集会場部分と事務所部分のように異なる部分は、原則として防火区画する。正しい記述です。 |
選択肢3は、難燃材料で200m²ごとに区画できるとする点が誤りで、200m²ごとにできるのは準不燃材料の場合です。
選択肢3は「15階建ての事務所の12階部分で、壁・天井の仕上げを難燃材料でし、かつ下地も難燃材料で造ったものは、床面積200m²以内ごとに防火区画しなければならない」としています。区画面積と内装材料の対応が論点です。
11階以上の高層階は、火災時に消火・避難が難しいため、令112条7〜8項で細かく防火区画します。その面積の上限は、内装(仕上げ・下地)をどれだけ燃えにくくしたかで段階的に緩和されます。
原則は100m²ごと。仕上げと下地をともに準不燃材料にすれば200m²ごと、ともに不燃材料として開口部を特定防火設備とすれば500m²ごとまで広げられます。難燃材料は準不燃材料より燃えやすい区分なので、200m²までの緩和は受けられず、原則の100m²ごとです。100→準不燃で200→不燃で500という段階を押さえておきましょう。
11階以上の高層区画で200m²ごとにできるのは、内装材料が何の場合?
仕上げ・下地がともに準不燃材料の場合です。難燃材料では原則どおり100m²ごとで、200m²にはできません。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3(これが誤っている記述)
200m²ごとにできるのは「準不燃」材料のとき。「難燃」では足りないんです。11階以上の高層階の防火区画(令112条7〜8項)は、内装の仕上げと下地の防火性能に応じて、区画する面積の上限が変わります。
原則は100m²ごと、仕上げと下地をともに準不燃材料とすれば200m²ごと、ともに不燃材料+特定防火設備等なら500m²ごとです。選択肢3は難燃材料で200m²ごととしていますが、難燃では原則どおり100m²ごとなので誤りなんですね。高層区画で200m²ごとは準不燃材料の場合と押さえましょう。