令和4年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.8は、仮設建築物等に対する規定の適用に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、誤っているものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 非常災害区域等で地方公共団体が災害救助のため建築し1月以内に着手する応急仮設建築物は、建築基準法令が適用されない(法85条1項)。正しい記述です。 |
| 2 | ×(誤り) | 準防火地域内で50m²を超える応急仮設建築物は、屋根の規定(法62条)が適用される(法85条2項ただし書)。「適用されない」は誤り。 |
| 3 | ○(正しい) | 特定行政庁の許可を受けた防火地域内の仮設店舗は、外壁開口部の防火設備の規定が適用されない。正しい記述です。 |
| 4 | ○(正しい) | 特定行政庁の許可を受けて一時的に興行場として使用する場合、内装の制限の規定が適用されない。正しい記述です。 |
選択肢2は、準防火地域内の応急仮設建築物について屋根の性能規定が適用されないとする点が誤りで、50m²を超えるものは屋根の規定が適用されます。
選択肢2は「準防火地域内に国が建築する、延べ面積500m²、地上2階建ての応急仮設建築物である官公署については、屋根に必要とされる性能に関する規定は適用されない」としています。仮設建築物で屋根の規定まで外れるかが論点です。
災害時の官公署などの応急仮設建築物や工事用の仮設建築物は、法85条2項によって確認・集団規定・多くの単体規定の適用が除外されます。一時的な建物だからです。
ただし、同項にはただし書があり、「防火地域又は準防火地域内にある延べ面積が50m²を超えるもの」については、屋根の規定(法62条)の適用があるとされています。市街地で火の粉が飛び火するのを防ぐ最低限の備えは、仮設でも残すという趣旨です。準防火地域の500m²はこれに当たるので、屋根の性能規定は適用されます。仮設でも、防火・準防火地域で50m²超なら屋根は守ると押さえておきましょう。
準防火地域内で延べ500m²の応急仮設建築物に、屋根の防火性能の規定は適用される?
適用されます。法85条2項ただし書により、防火地域・準防火地域内で延べ面積50m²を超える仮設建築物は屋根の規定(法62条)が適用されます。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢2(これが誤っている記述)
仮設建築物でも、屋根の防火だけは残ることがあるんです。応急仮設建築物や工事用の仮設建築物は、法85条2項で多くの規定が適用除外されます。
ただし同項のただし書により、防火地域又は準防火地域内にある延べ面積50m²を超えるものについては、屋根の規定(法62条)が適用されます。選択肢2は準防火地域内の500m²の応急仮設建築物について「屋根の性能規定は適用されない」としているので誤りなんですね。防火・準防火地域で50m²超の仮設は屋根の規定が適用されると押さえましょう。