建築士試験 解説ノート

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令和5年度 一級建築士 法規 No.6を解説、耐火建築物としなければならないかを見抜くポイント

令和5年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.6は、耐火建築物等としなければならない場合に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 準防火地域で延べ1,600m²の事務所に求められる建築物(法61条等)
  2. 耐火性能検証法における可燃物の発熱量の算出方法
  3. 3階建ての図書館は耐火建築物に限られるか(法27条1項)
  4. 3階建て600m²の物品販売店舗(耐火建築物以外)の主要構造部の性能(法27条1項)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢3(これが誤っている記述)

3階を当該用途に供する図書館は、法別表第1(三)項の特殊建築物として法第27条第1項の対象です。同項が求めるのは、主要構造部を耐火基準に適合させるか、または特定避難時間にわたり倒壊・延焼を防止する構造とすることなんです。

つまり耐火建築物だけでなく、特定避難時間倒壊等防止建築物(準耐火相当)でもよいわけです。それを「耐火建築物としなければならない」と言い切った点が誤りということです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 準防火地域内で延べ面積1,500m²を超えるため、耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止時間となる建築物が必要です(法61条等)。正しい記述です。
2 ○(正しい) 耐火性能検証法での可燃物の発熱量は、室の用途・床面積、室内に面する部分の表面積、建築材料の種類に応じ大臣が定める方法で算出します。正しい記述です。
3 ×(誤り) 3階建て図書館は法27条1項の対象で、耐火建築物又は特定避難時間倒壊等防止建築物でよく、耐火建築物に限定されません。
4 ○(正しい) 3階建て・600m²の物品販売店舗(耐火建築物以外)は、主要構造部が特定避難時間(屋根・階段は30分間)の損傷に耐えるものでなければなりません(法27条1項)。正しい記述です。

選択肢3は、「3階建ての図書館は耐火建築物としなければならない」とする点が誤りで、正しくは耐火建築物又は特定避難時間倒壊等防止建築物とすればよいです。

選択肢3のポイント

選択肢3は、防火地域・準防火地域以外で、延べ面積2,000m²・地上3階建ての図書館を新築する場合に「耐火建築物としなければならない」とする記述なんです。

図書館は法別表第1(三)項の特殊建築物で、3階以上の階を当該用途に供するものは法第27条第1項の対象になります。同項が求めるのは、主要構造部を耐火基準に適合させるか、または特定避難時間倒壊等防止建築物とすることのいずれかです。

つまり耐火建築物に限定されておらず、特定避難時間倒壊等防止建築物(準耐火相当)でもよいわけです。ですから「耐火建築物としなければならない」と断定した選択肢3は誤りということです。

覚え方

  • 法27条(用途・規模) → 耐火建築物 or 特定避難時間倒壊等防止建築物(準耐火相当)の二択。フルの耐火を一律には求めない
  • 法61条(防火・準防火地域) → 耐火建築物 or 延焼防止建築物の二択。法27条とは別ルートの規制
Q.

3階以上の階を図書館に供する建築物は、法27条1項でどんな性能が求められる?

耐火建築物とするか、または特定避難時間倒壊等防止建築物とすればよく、耐火建築物に限定されません。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和5年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法第27条(耐火建築物等としなければならない特殊建築物)・第61条(防火地域及び準防火地域内の建築物)
  • 建築基準法施行令第108条の3(耐火性能検証法)・第110条(法第27条第1項の特定避難時間)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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