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令和5年度 一級建築士 法規 No.7を解説、二以上の直通階段が必要な階を見抜くポイント

令和5年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.7は、直通階段や避難階段といった避難施設等に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 3階建ての物品販売店舗で直通階段を2か所設け避難階段とすること(令121条1項)
  2. 客席を有する階のナイトクラブに必要な直通階段の数(令121条1項)
  3. 準耐火構造の診療所(病室110m²)で直通階段1か所とできるか(令121条2項)
  4. 階避難安全検証法で確かめる避難の内容(令129条)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢2(これが誤っている記述)

令第121条第1項は、キャバレー・カフェー・ナイトクラブ・バー等の用途で客席を有する階に、避難階又は地上に通ずる二以上の直通階段を設けることを求めています。

ところが選択肢2は各階に客席を有する5階建てのナイトクラブなのに、直通階段が1か所だけです。主要構造部が耐火構造でも、二以上の直通階段の義務は外れないので、ここが誤りということです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 3階建ての物品販売店舗で各階の売場・屋上広場に通ずる直通階段を2か所設け避難階段としたもの。直通階段2か所は要件を満たし、より安全側です。正しい記述です。
2 ×(誤り) 客席を有する階のナイトクラブは二以上の直通階段が必要(令121条1項)。耐火構造でも1か所では足りません。
3 ○(正しい) 病室110m²・準耐火構造の診療所で、間仕切壁・防火設備で区画した直通階段を1か所設けたもの。緩和の範囲内で、二以上は要しません。正しい記述です。
4 ○(正しい) 階避難安全検証法では、各居室からの避難と、各火災室発生時の当該階からの避難の両方を確かめます(令129条)。記述どおりで正しいです。

選択肢2は、「客席を有する各階のナイトクラブで直通階段を1か所だけ設けた」とする点が誤りで、正しくは二以上の直通階段が必要です。

選択肢2のポイント

選択肢2は、主要構造部を耐火構造とした地上5階建てのナイトクラブで、各階に客席を有するものなんです。

ナイトクラブの客席を有する階は、令第121条第1項により避難階又は地上に通ずる二以上の直通階段を設けなければなりません。耐火構造による緩和(令121条2項)は床面積基準を2倍にするものにとどまり、客席を有する階に二以上の直通階段を求める原則は変わらないんです。

避難上有効なバルコニーや屋外通路も設けていないとされていて、緩和の余地もありません。ですから直通階段を1か所しか設けていない選択肢2は誤りということです。

覚え方

  • 二以上の直通階段が必要な用途 → 劇場・映画館、物品販売店舗(1,500m²超)、キャバレー・ナイトクラブ等の客席階、病院・ホテル等の一定面積以上
  • 耐火・準耐火の緩和(令121条2項)は床面積基準を2倍にするだけ。用途による「二以上」の原則は消えない
Q.

主要構造部を耐火構造としたナイトクラブの客席を有する階に、二以上の直通階段は必要?

必要です(令121条1項)。耐火構造による緩和は床面積基準を2倍にするもので、二以上の直通階段の義務は外れません。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和5年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法施行令第121条(二以上の直通階段を設ける場合)・第122条(避難階段の設置)
  • 建築基準法施行令第129条(階避難安全検証法)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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