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令和5年度 一級建築士 法規 No.12を解説、短期せん断許容応力度を見抜くポイント

令和5年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.12は、積載荷重や許容応力度といった構造強度に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 映画館の客席(固定席)の柱・基礎用積載荷重と床の数による低減の可否(令85条)
  2. 異形鉄筋の短期圧縮許容応力度の取り方(令90条)
  3. 設計基準強度21N/mm²のコンクリートの短期せん断許容応力度(令91条)
  4. コンクリートの引張りに対する材料強度の取り方(令97条)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢3(これが誤っている記述)

令第91条により、コンクリートの長期せん断許容応力度は設計基準強度(Fc)の1/30です。短期に生ずる力に対する許容応力度は、長期の2倍とされています。

つまり短期せん断許容応力度はFcの1/15(2/30)であって、1/30ではないんです。選択肢3は短期なのに「1/30」という長期の値を当ててしまっている点が誤りということです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 映画館の客席(固定席)の柱・基礎用積載荷重は2,600N/m²。劇場・映画館等の客席は床の数による低減ができません(令85条)。正しい記述です。
2 ○(正しい) 異形鉄筋の短期圧縮許容応力度は、鋼材等の種類・品質に応じて大臣が定める基準強度の数値とします(令90条)。正しい記述です。
3 ×(誤り) コンクリートの短期せん断許容応力度は長期(Fc/30)の2倍のFc/15。1/30は長期の値です。
4 ○(正しい) コンクリートの引張りに対する材料強度は、圧縮に対する材料強度の1/10です(令97条)。正しい記述です。

選択肢3は、「短期せん断許容応力度は設計基準強度の1/30」とする点が誤りで、正しくは長期の2倍の1/15です。

選択肢3のポイント

選択肢3は、設計基準強度21N/mm²のコンクリートの短期せん断許容応力度についての記述なんです。

令第91条では、コンクリートの長期せん断許容応力度を設計基準強度の1/30とし、短期はその2倍としています。ですから短期せん断許容応力度は設計基準強度の1/15です。

選択肢3は短期なのに「1/30」としていて、これは長期の値ですね。短期と長期を取り違えているため誤りということです。

覚え方

  • コンクリートの許容応力度 → 短期=長期の2倍。せん断は長期Fc/30・短期Fc/15、圧縮は長期Fc/3・短期Fc/1.5
  • 積載荷重の低減 → 劇場・映画館等の客席はできない(固定席の柱・基礎用2,600N/m²)
Q.

設計基準強度Fcのコンクリートの短期せん断許容応力度は?

長期(Fc/30)の2倍のFc/15です。1/30は長期の値です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和5年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法施行令第85条(積載荷重)・第90条(鋼材等の許容応力度)
  • 建築基準法施行令第91条(コンクリートの許容応力度)・第97条(コンクリートの材料強度)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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