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令和5年度 一級建築士 法規 No.11を解説、構造計算適合性判定の対象を見抜くポイント

令和5年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.11は、建築物の構造計算とその審査に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 保有水平耐力計算で柱主筋0.8%以上の規定の適用が外れるか(令77条六号)
  2. 保有水平耐力計算(ルート3)の建築物が構造計算適合性判定の対象か(法6条の3・20条)
  3. 高さ60m超で大臣認定を受けた建築物は適合性判定の対象か(法20条1項一号)
  4. 許容応力度等計算で外装材の風圧に対する安全を確かめること(令82条の4)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢2(これが誤っている記述)

構造計算適合性判定は、許容応力度等計算(ルート2)や保有水平耐力計算(ルート3)など、高度な構造計算を行う建築物について必要となる審査です(法第6条の3、法第20条)。

選択肢2は保有水平耐力計算を行うRC造ですから、まさに適合性判定の対象なんです。ルート3はむしろ適判の対象なのに「対象とならない」とした点が誤りということです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 保有水平耐力計算で安全性を確かめる場合は、柱の主筋断面積の和をコンクリート断面積の0.8%以上とする規定(令77条六号)の適用が外れます。正しい記述です。
2 ×(誤り) 保有水平耐力計算(ルート3)の建築物は、原則として構造計算適合性判定の対象です。対象とならないとした点が誤りです。
3 ○(正しい) 高さ60m超の建築物で所定の構造計算により安全性が確かめられ大臣認定を受けたものは、適合性判定の対象となりません。正しい記述です。
4 ○(正しい) 許容応力度等計算では、外装材について所定の構造計算で風圧に対し構造耐力上安全であることを確かめます(令82条の4)。正しい記述です。

選択肢2は、「保有水平耐力計算を行ったものは構造計算適合性判定の対象とならない」とする点が誤りで、保有水平耐力計算の建築物は原則として適合性判定の対象です。

選択肢2のポイント

選択肢2は、高さ15mのRC造で保有水平耐力計算を行ったものが、構造計算適合性判定の対象とならないとする記述なんです。

構造計算適合性判定は、保有水平耐力計算(ルート3)や許容応力度等計算(ルート2)を行う建築物について必要です(法第6条の3、法第20条第1項第二号等)。保有水平耐力計算を行ったRC造は、まさにこの対象に当たります。

ですから「対象とならない」とした選択肢2は、適合性判定の対象を逆にとらえていて誤りということです。

覚え方

  • 構造計算適合性判定 → ルート2・ルート3が対象、ルート1と超高層(大臣認定)は対象外
  • 保有水平耐力計算(ルート3) → 終局耐力を直接確かめるため一部の仕様規定(柱主筋0.8%など)の適用が外れる
Q.

保有水平耐力計算(ルート3)を行う建築物は、構造計算適合性判定の対象になる?

原則として対象になります(法6条の3、法20条)。ルート2・ルート3が適合性判定の対象です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和5年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法第6条の3(構造計算適合性判定)・第20条(構造耐力)
  • 建築基準法施行令第77条(柱の構造)・第82条の4(屋根ふき材等の構造計算)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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