建築士試験 解説ノート

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令和6年度 一級建築士 法規 No.4を解説、用途変更の完了届出先(建築主事vs指定確認検査機関)を見抜くポイント

令和6年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.4は、建築物の用途の変更に関する問題です。増築・改築・大規模修繕等を伴わないケースについて問われています。

この問題では、4つの記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 診療所から地域活動支援センターへの変更(類似用途)に確認が必要か(令137条の18)
  2. 劇場から公会堂への変更に確認済証が必要か(令137条の18)
  3. 既存不適格建築物で原動機の出力を変更できる範囲(法86条の7・令137条の12等)
  4. 指定確認検査機関で確認を受けた用途変更の完了届出先(法87条・法7条/7条の2)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが誤っている記述)

法第87条第1項は、用途変更の確認について「第6条(一部除く)及び第7条の規定を準用する」と定めています。ここに第7条の2(指定確認検査機関による完了検査)は入っていないんです。

ですから指定確認検査機関から用途変更の確認済証の交付を受けても、工事完了後の届出先は建築主事になります。「当該指定確認検査機関に届け出る」とした選択肢4は誤りということです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 診療所(患者収容施設あり)から地域活動支援センターへの変更は、令137条の18に規定する類似用途相互間の変更に該当します。400m2であっても確認済証の交付は不要です。正しい記述です。
2 ○(正しい) 劇場(令137条の18・(1))と公会堂(令137条の18・(2))は類似用途ではありません。800m2・地上2階建ての劇場から公会堂への変更には確認済証の交付が必要です。正しい記述です。
3 ○(正しい) 法第3条第2項の適用を受ける既存不適格建築物については、令137条の12等の規定の範囲内で一定の変更が認められます。原動機の出力3.0kWを3.5kWに変更することは可能です。正しい記述です。
4 ×(誤り) 法87条は法7条(建築主事への届出)を準用しますが、法7条の2(指定確認検査機関)は準用しません。届出先は建築主事であり、指定確認検査機関ではありません。

選択肢4は、「当該指定確認検査機関に届け出なければならない」とする点が誤りで、用途変更の完了届出先は建築主事です。

選択肢4のポイント

法第87条第1項は、用途変更(法第6条第1項第1号の特殊建築物への変更)について「第6条(一部除く)及び第7条の規定を準用する」と定めているんです。

法第7条は「建築主事への完了届出・完了検査」を定めた規定ですね。一方、法第7条の2は「指定確認検査機関による完了検査」の規定なのですが、この第7条の2は法第87条で準用されていません。

ですから用途変更の確認を指定確認検査機関から受けた場合でも、工事完了後の届出先は建築主事になります。「当該指定確認検査機関に届け出る」とした選択肢4は誤りということです。

覚え方

  • 用途変更(法87条)が準用するのは法6条と法7条のみ → 法6条の2・法7条の2(指定確認検査機関ルート)は準用しない
  • だから確認を指定確認検査機関で取っても、完了届出先は建築主事
  • 類似用途(令137条の18)の相互変更なら確認不要/別カテゴリへの変更は確認が必要
Q.

用途変更(法87条)で、指定確認検査機関から確認済証の交付を受けた場合、工事完了後の届出先はどこか。

建築主事です。法第87条は法第7条の2(指定確認検査機関の完了検査)を準用していないため、完了届出先は建築主事となります。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和6年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法第87条(用途の変更に対する準用)
  • 建築基準法施行令第137条の18(類似の用途)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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