令和7年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.20は、ホテルに関する建築基準法の規定についての問題です。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 敷地が2つの用途地域にわたる場合、面積が大きい側の地域の用途制限が適用されます(法第91条)。近隣商業地域(850m2)が多い側なのでホテルを建築できます。正しい記述です。 |
| 2 | ○(正しい) | 耐火構造の床・壁または防火設備で30m2に区画された客室は排煙設備の設置が免除されます(令第126条の2第1項第1号)。正しい記述です。 |
| 3 | ×(誤り) | ホテルの宿泊室(客室)から直通階段までの歩行距離の上限は50m(耐火構造・準不燃材料仕上げの場合)。「60m」は誤りです(令第120条)。 |
| 4 | ○(正しい) | 1階を避難階とするホテルの3階以上の50m2の客室には、採光上有効な窓がある場合でも非常用照明装置の設置義務があります(令第126条の4第1号等)。正しい記述です。 |
選択肢3の「歩行距離は60mとすることができる」という記述が誤りで、ホテルの客室(宿泊室)では最大50mです。
令第120条の表は、直通階段への歩行距離の上限を用途で分けています(主要構造部が耐火構造、かつ廊下・階段等の仕上げが準不燃材料の場合)。
・宿泊室・病室・児童福祉施設等の居室:50m以下
・その他(事務所・店舗等):60m以下
ホテルの客室は「宿泊室」なので上限は50mです。「60m」は事務所等その他の用途の値で、選択肢3は誤りです。就寝中で避難が遅れる用途は短く設定される、と押さえておきましょう。
主要構造部耐火構造・廊下等の仕上げが準不燃材料のホテルの宿泊室から直通階段までの歩行距離の上限はいくらか。
50m以下です(令第120条)。事務所等のその他の用途(60m)と混同しないようにしましょう。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢3(これが誤っている記述)
令第120条では、主要構造部が耐火構造かつ廊下等の仕上げが準不燃材料の場合、ホテルの宿泊室から直通階段までの歩行距離の上限は50mです。60mは事務所等その他の用途の値で、選択肢3は宿泊室に60mを当てており、ここが誤りなんです。