建築士試験 解説ノート

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令和7年度 一級建築士 計画 No.10を解説、近隣住区理論と田園都市の取り違えを見抜くポイント

令和7年度 一級建築士試験 学科I(計画)No.10は、オスマンのパリ改造・近隣住区理論・アテネ憲章・東京計画1960など、都市計画史と都市デザインに関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. オスマンのパリ改造
  2. 近隣住区理論(ペリー)の説明
  3. アテネ憲章(CIAM・4機能)
  4. 東京計画1960(丹下健三)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢2(これが最も不適当な記述)

「都市と田園の利点をあわせもつ自立した小都市」を計画する理論は、エベネザー・ハワードの田園都市(ガーデンシティ)論です。レッチワースは、ハワードの田園都市論に基づいて建設されたイギリスの都市なんですね。

一方、C.A.ペリーの近隣住区理論は、小学校を中心に幹線道路で囲まれた住区単位を構成する考え方です。選択肢2は、ペリーの名のもとにハワードの田園都市論(レッチワース)の説明を当てているため不適当なんです。理論名と提唱者の組合せを取り違えた典型的な引っ掛けです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(適当) オスマンのパリ改造は、市街地を一部取り壊して直線的な大通りを通し、幹線道路網と景観を整備してパリを近代都市に変えました。適当な記述です。
2 ×(不適当) 「都市と田園の利点をあわせもつ自立した小都市」「レッチワース」はハワードの田園都市論。ペリーの近隣住区理論とした記述は誤りで、不適当です。
3 ○(適当) アテネ憲章(1933年・CIAM)は、居住・労働・余暇・交通の4機能で都市を捉える考え方を示しました。適当な記述です。
4 ○(適当) 東京計画1960(丹下健三研究室)は、求心・放射型の閉鎖性を否定し、都市軸により開放的な線形発展を可能にする都市構造を提案しました。適当な記述です。

選択肢2の「ペリーの近隣住区理論は、都市と田園の利点をあわせもつ自立した小都市を計画する理論」という記述が誤りで、これはハワードの田園都市論(レッチワースもこの論に基づく)です。

選択肢2のポイント

選択肢2は、C.A.ペリーの近隣住区理論に関する記述です。ところが「都市と田園の利点をあわせもつ自立した小都市を計画する理論」「レッチワース」は、エベネザー・ハワードの田園都市論にあたる内容なんです。

ペリーの近隣住区理論は、小学校を中心に幹線道路で囲まれた住区単位を構成する別の理論です。ペリーの名のもとにハワードの田園都市論(レッチワース)の説明を当てている点が誤りで、理論名と提唱者を取り違えた典型的な引っ掛けです。

ザックリ言えば、田園都市=ハワード(レッチワース)/近隣住区=ペリー(小学校中心)ということです。都市計画史は「人名・理論名・代表事例」を三点セットで結びつけておくと、入れ替えの引っ掛けに強くなります。

覚え方

  • ハワード=田園都市=レッチワース/ペリー=近隣住区理論=小学校中心
  • オスマン=パリ改造(直線大通り)
  • アテネ憲章=CIAM・4機能(居住・労働・余暇・交通)/東京計画1960=丹下健三・都市軸・線形発展
Q.

レッチワースは、ペリーとハワードのどちらの理論に基づく都市?

ハワードの田園都市論に基づく都市です。ペリーは小学校を中心とした近隣住区理論の提唱者で、別の理論です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和7年度 一級建築士試験 学科の試験 学科I(計画)問題」
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「計画」を過去問から整理しています。運営者情報

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