建築士試験 解説ノート

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令和5年度 一級建築士 施工 No.1を解説、設計図書通りでない工事は建築主事でなく建築主に報告

令和5年度 一級建築士 学科Ⅴ(施工)No.1は、監理者が行う監理業務に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 関係機関の検査の立会いと建築主への報告
  2. 是正要求に施工者が従わない場合の報告先
  3. 設計図書適合に疑いがある場合の破壊検査
  4. 工事費支払い請求の技術的審査と報告

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDF(建築士事務所の報酬基準=平成31年国土交通省告示第98号に照らす設問)で確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢2(これが誤っている記述)

工事が設計図書のとおりに実施されていない場合、監理者は工事施工者に是正を求めます。工事施工者がこれに従わないとき、報告先は建築主です。建築主事への報告という規定は告示第98号には存在しません。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 関係機関の検査に書類をとりまとめて立会い、建築主に報告する
2 ×(誤り) 是正に従わない場合の報告先は建築主であって建築主事ではない
3 ○(正しい) 設計図書への適合に疑いがある場合の破壊検査は告示第98号に規定あり
4 ○(正しい) 工事費支払い請求を技術的に審査し建築主に報告する

選択肢2の「建築主事に報告」という記述が誤りで、正しくは建築主に報告します。

監理者の是正要求と報告先はどこか

選択肢2は、是正要求に従わない施工者がいたときの報告先に関する記述です。告示第98号では、工事が設計図書のとおりに実施されていないことを発見した場合、監理者はまず工事施工者に是正を求めるんですね。

そして工事施工者がその是正要求に従わないとき、監理者は建築主に報告します。建築主事は確認検査を行う行政機関で、この文脈での報告先とは異なります(建築主事への報告が要るのは完了検査の申請等の別の状況です)。

選択肢2は「工事施工者がこれに従わないときは、その旨を建築主事に報告する」としていますが、報告先は建築主であって建築主事ではないので誤りです。ザックリ言えば、現場での是正が効かないときは発注者(建築主)に上げるということです。

覚え方

  • 設計図書と異なる施工=施工者に是正要求/従わなければ建築主に報告(建築主事ではない)
  • 関係機関の検査=施工者の協力で書類をとりまとめ立会い、建築主に報告
  • 設計図書適合に疑い=契約の定めで理由を通知し必要な範囲で破壊検査
  • 工事費支払い請求=契約に適合するか技術的に審査し建築主に報告

一問一答

Q.

工事が設計図書のとおりに実施されておらず、工事施工者が是正に従わない場合、監理者はどこに報告するか?

建築主に報告します。建築主事への報告ではありません。

Q.

関係機関の検査に際して、監理者は誰の協力を得て書類をとりまとめるか?

工事施工者の協力を得てとりまとめます。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和5年度 一級建築士試験 学科の試験 学科Ⅴ(施工)問題」
  • 建築技術教育普及センター「令和5年度 一級建築士試験 学科Ⅴ(施工)正答肢」
  • 建築士事務所の開設者がその業務に関して請求することのできる報酬の基準(平成31年国土交通省告示第98号)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「施工」を過去問から整理しています。運営者情報

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