令和5年度 一級建築士 学科Ⅴ(施工)No.21は、断熱工事に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 発泡プラスチック断熱材の屋外保管に黒色シートを使用し密着させた。黒色シートは熱を吸収して断熱材を変形・劣化させるため禁止。白色または遮熱シートを使用し通気を確保する。 |
| 2 | ○(正しい) | RC建築物断熱材打込み工法でフェノールフォーム断熱材が欠落した部分は仕上げに支障なければ同じ断熱材で隙間なく補修する。 |
| 3 | ○(正しい) | 天井下地施工完了まで断熱材相互に隙間なし・防湿層の室内側設置を目視で確認する。 |
| 4 | ○(正しい) | 充填断熱工法のポリエチレンフィルムの継目は木下地のある部分に設け重ね幅30mm以上とする。 |
選択肢1の「黒色のシートを掛けて、かつそのシートと断熱材との間に隙間が生じないようにした」という記述が誤りで、正しくは白色または遮熱性のあるシートで覆い通気を確保します。
選択肢1は、発泡プラスチック断熱材の屋外保管方法に関する記述です。ポリスチレンフォーム等の発泡プラスチック断熱材は、高温になると変形(溶融・収縮)し、長期的に強度が低下し、紫外線にも弱い素材なんですね。
熱に弱いプラスチックを黒色シートで覆うと、シートが太陽熱を吸収して内側が高温になり材料がやられます。さらにシートと断熱材を密着させると熱がこもります。だから白色または銀色の遮熱シートを使い、通気を確保することが重要です。
選択肢1は「黒色のシートを掛けて、かつシートと断熱材との間に隙間が生じないようにした」としていますが、変形・劣化を招くため誤りです。ザックリ言えば、発泡プラスチック断熱材の屋外保管は白色・遮熱シートで通気を確保(黒色・密着は禁止)ということです。
発泡プラスチック断熱材を屋外保管する際のシートの色の注意点は何か?
黒色シートは使用してはいけません。熱を吸収して断熱材を変形・劣化させます。白色または遮熱性のある銀色等のシートを使用し、通気を確保します。
充填断熱工法でポリエチレンフィルムの継目の重ね幅の基準は?
30mm以上です。木下地のある部分に継目を設けます。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1(これが誤っている記述)
発泡プラスチック断熱材(ポリスチレンフォーム等)は紫外線と熱に非常に弱い素材です。黒色シートは太陽熱を吸収して高温になり断熱材が変形・劣化します。また断熱材との隙間なく密着させると熱がこもりやすくなります。白色または遮熱性のあるシートを使用し、通気性を確保することが重要です。