令和4年度 二級建築士試験 学科I(建築計画)No.10は、環境評価・地球環境に関する問題です。
この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(適当) | ZEHは、断熱性能向上・高効率設備・再エネ導入で年間一次エネルギー消費量を正味ゼロ等にする住宅。適当です。 |
| 2 | ×(不適当) | ヒートアイランドは都市の人工排熱・舗装の蓄熱等による局所的気温上昇。「温室効果ガスが主因」は地球温暖化の説明で誤り。 |
| 3 | ○(適当) | 暖房デグリーデーは地域の気候を表す指標で、値が大きいほど暖房に必要な熱量が大きい。適当です。 |
| 4 | ○(適当) | カーボンニュートラルは、温室効果ガスの排出量から吸収量を差し引いて実質ゼロにすること。適当です。 |
| 5 | ○(適当) | ビル風対策は、外壁面の凹凸を多くする・出隅を曲面にする・卓越風向に面する壁面を小さくする等が有効。適当です。 |
選択肢2は、ヒートアイランド現象を「温室効果ガスの増加を主因とする気温上昇」とする点が誤りで、これは地球温暖化の説明です。ヒートアイランドは都市の人工排熱や舗装の蓄熱などによる局所的な現象です。
選択肢2は、ヒートアイランド現象の主な要因についての記述です。地球温暖化との違いが論点です。
ヒートアイランド現象は、都市の中心部の気温が、周辺の郊外より高くなる現象です。等温線を描くと、都市が島(アイランド)のように浮かび上がることからこの名前があります。主な要因は、建物や自動車・空調からの人工排熱、アスファルトやコンクリートが日中に熱をためる蓄熱、緑地や水面の減少による蒸発冷却の不足などです。あくまで都市スケールの局所的な現象ですね。
一方、選択肢2が述べている「温室効果ガスの増加を主たる要因として気温が上昇する」のは、地球全体の規模で起こる地球温暖化の説明です。スケールも原因も違うので、ヒートアイランドの説明としては誤りになります。
ザックリ言えば、ヒートアイランド=都市の人工排熱等による局所的な高温/地球温暖化=温室効果ガスによる地球規模の昇温ということです。2つの現象を取り違えないようにしましょう。
ヒートアイランド現象は温室効果ガスの増加が主因?
違います。それは地球温暖化の説明です。ヒートアイランドは都市の人工排熱や舗装の蓄熱などによる局所的な気温上昇です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢2(これが最も不適当な記述)
ヒートアイランド現象は、都市部の人工排熱(空調・自動車等)や、アスファルト・コンクリートの蓄熱、緑地・水面の減少などにより、都市の気温が周辺より高くなる局所的な現象です。選択肢2の「温室効果ガスの増加を主因として気温が上昇する」は地球温暖化の説明なので誤りなんですね。
ZEH・暖房デグリーデー・カーボンニュートラル・ビル風対策の記述は、いずれも正しい。ヒートアイランド=都市の人工排熱等による局所的な気温上昇と押さえましょう。