令和6年度 二級建築士試験 学科III(建築構造)No.21は、コンクリートに関する用語とその説明の組合せに関する問題です。
この問題では、5つの組合せのうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | ブリーディングは、打込み直後に練混ぜ水の一部が分離して上面に上昇する現象です。正しい組合せです。 |
| 2 | ○(正しい) | エフロレッセンス(白華)は、コンクリート中の成分が表面に析出した白色の物質です。正しい組合せです。 |
| 3 | ×(誤り) | 骨材がアルカリ成分と反応し膨張しひび割れを生じるのはアルカリ骨材反応です。中性化ではありません。 |
| 4 | ○(正しい) | クリープは、一定の外力が継続して作用したときに、時間とともにひずみが増大する現象です。正しい組合せです。 |
| 5 | ○(正しい) | プラスティック収縮ひび割れは、固まる前に表面が急激に乾燥して生じるひび割れです。正しい組合せです。 |
選択肢3の「中性化=骨材がアルカリ成分と反応して膨張しひび割れを生じる現象」という組合せが誤りで、その説明はアルカリ骨材反応のものです。
選択肢3は「中性化=骨材がセメントペースト中のアルカリ成分と化学反応を起こし、水分を吸収して膨張することでひび割れを生じさせる現象」としていますが、ここが誤りです。この説明はアルカリ骨材反応(アルカリシリカ反応)のもので、中性化とは別なんです。
中性化は、空気中の二酸化炭素がコンクリート内部に入り込み、アルカリ性だったコンクリートを中性に近づける現象ですね。アルカリ性が失われると鉄筋を錆から守る働きがなくなり、鉄筋が錆びてかぶりを押し割ります。一方、アルカリ骨材反応は反応性の骨材がセメント中のアルカリ成分と反応してゲルをつくり水分を吸って膨張する現象で、骨材自体が膨らんでひび割れさせます。選択肢3はこの骨材の膨張による反応を「中性化」としているので食い違っているんです。
誤りの核心は、中性化にアルカリ骨材反応の説明を当てた点です。骨材が膨らむのはアルカリ骨材反応、CO₂でアルカリ性が抜けるのは中性化と押さえましょう。
骨材がアルカリ成分と反応して膨張し、ひび割れを生じる現象は何という?
アルカリ骨材反応(アルカリシリカ反応)です。中性化は、二酸化炭素でアルカリ性が失われる現象です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月(出題時点の知識・基準に基づく)
正解:選択肢3(これが最も不適当な組合せ)
骨材がセメントペースト中のアルカリ成分と化学反応を起こし、水分を吸収して膨張することでコンクリートにひび割れを生じさせる現象は、アルカリ骨材反応(アルカリシリカ反応)です。一方「中性化」は、空気中の二酸化炭素によってコンクリートのアルカリ性が失われ、鉄筋が錆びやすくなる現象です。
選択肢3は中性化にアルカリ骨材反応の説明を当てているので、誤りなんです。骨材の膨張=アルカリ骨材反応、CO2でアルカリ性が失われる=中性化と押さえましょう。