建築士試験 解説ノート

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令和7年度 二級建築士 構造 No.14を解説、過鉄筋では鉄筋断面積に比例しないを見抜くポイント

令和7年度 二級建築士試験 学科III(建築構造)No.14は、鉄筋コンクリート構造に関する問題です。

この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 溶接閉鎖形帯筋・副帯筋と柱の靱性
  2. 曲げ断面算定とコンクリートの引張
  3. 床スラブと水平力の伝達
  4. 袖壁付き柱のせん断補強筋比
  5. 引張鉄筋比と許容曲げモーメントの関係

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢5(これが最も不適当な記述)

梁の許容曲げモーメントが引張鉄筋の断面積にほぼ比例するのは、引張鉄筋比が釣合鉄筋比より低い(鉄筋で決まる)場合です。鉄筋が先に許容応力度に達するので、鉄筋を増やせばその分耐力も上がります。

選択肢5は「釣合鉄筋比より高い場合」に比例するとしているので、ここが誤りなんです。過鉄筋ではコンクリートで決まり、鉄筋を増やしても比例しないと押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 溶接閉鎖形帯筋や副帯筋は、柱の靱性の確保に有効です。正しい記述です。
2 ○(正しい) 曲げの断面算定では、一般にコンクリートの引張応力度を考慮しません。正しい記述です。
3 ○(正しい) 床スラブは梁と一体に水平面を構成し、水平力を柱や耐震壁へ伝えます。正しい記述です。
4 ○(正しい) 袖壁付き柱のせん断補強筋比は、原則として0.3%以上とします。正しい記述です。
5 ×(誤り) 引張鉄筋比が釣合鉄筋比より高い(過鉄筋)場合は、コンクリートで決まり鉄筋断面積に比例しません。比例するのは釣合鉄筋比より低い場合です。

選択肢5の「引張鉄筋比が釣合鉄筋比より高い場合に鉄筋断面積に比例」という記述が誤りで、比例するのは引張鉄筋比が釣合鉄筋比より低い場合です。

選択肢5のポイント

選択肢5は「梁の引張鉄筋比が釣合鉄筋比より高い場合、許容曲げモーメントは引張鉄筋の断面積にほぼ比例する」としていますが、ここが誤りです。引張鉄筋比が釣合鉄筋比より高い(過鉄筋)場合はコンクリート圧縮縁で決まり、鉄筋を増やしても比例しないんです。

釣合鉄筋比とは、引張鉄筋とコンクリート圧縮縁が同時に許容応力度に達する境目の鉄筋量ですね。引張鉄筋比がこれより低ければ鉄筋が先に効いて許容曲げモーメントが決まるので、鉄筋を増やせばその分耐力が上がる=鉄筋断面積にほぼ比例します。逆に過鉄筋だとコンクリートが先に限界に達し、鉄筋をいくら増やしても頭打ちで比例しません。選択肢5は比例する条件を逆にしているんです。

誤りの核心は、釣合鉄筋比より高い場合に比例するとした点です。釣合鉄筋比より低いと鉄筋で決まり比例、過鉄筋はコンクリートで頭打ちと押さえましょう。

覚え方

  • 引張鉄筋比が釣合鉄筋比より低い→鉄筋で決まり鉄筋断面積に比例、高い(過鉄筋)→コンクリートで頭打ち
  • 溶接閉鎖形帯筋・副帯筋は柱の靱性確保に有効
  • 曲げ断面算定はコンクリートの引張応力度を無視
  • 袖壁付き柱のせん断補強筋比は原則0.3%以上
Q.

許容曲げモーメントが引張鉄筋の断面積にほぼ比例するのは、鉄筋比が釣合鉄筋比より高い・低いどちら?

低い場合です。鉄筋が先に効くので鉄筋断面積に比例します。高い場合(過鉄筋)はコンクリートで決まり比例しません。

出典

  • 建築技術教育普及センター「令和7年度 二級建築士試験 学科の試験 学科III(建築構造)問題」
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「構造」を過去問から整理しています。運営者情報

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