建築士試験 解説ノート

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関係法令のまとめ【過去10年分】|一級建築士試験 法規の過去問・頻出ポイント

関係法令は一級建築士 学科Ⅲ(法規)のNo.28〜30で、過去10年ほぼ毎年出ます。建築基準法や建築士法以外の法律をまとめて問う枠です。品確法、建設業法、建設リサイクル法、耐震改修促進法、長期優良住宅法、低炭素法、盛土規制法、土砂災害防止法、景観法、労働安全衛生法などが対象です。

関係法令は、法律ごとに「数値」と「許可・届出・認定のどれか」をセットで覚える分野です。

覚える法律の数は多いです。ただし問われ方は決まっています。誤りの選択肢は、数値(面積・金額・年数)か、手続の種類(許可なのか届出なのか)か、対象規模のどれか1か所だけを入れ替えてあります。

例えば、本来は「届出」でよいものを「許可が必要」と書く形です。法律名と中身のペアを押さえれば、消去法で正解にたどり着けます。

まず押さえる数値の早見表

関係法令で誤りにされやすい数値を先に固めます。ここがそのまま得点源になります。

法律・項目 数値の核心
品確法(瑕疵担保)構造耐力上主要な部分・雨水の浸入を防止する部分は、引渡しから10年(特約で20年まで伸長可)
建設業法(専任)主任技術者・監理技術者の専任は、請負代金4,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)
建設リサイクル法(解体)分別解体等の対象は、解体80m²/新築・増築500m²/修繕・模様替1億円以上。届出は発注者が着手7日前まで
低炭素法(容積率)認定低炭素建築物の容積率不算入は、延べ面積の1/20が限度
労働安全衛生法(石綿)石綿等の除去作業は、開始14日前まで労働基準監督署長へ計画届。高さ5m以上の工作物の解体は作業主任者を選任
駐車場法(附置)商業地域等で延べ面積2,000m²以上の建築物は、条例で駐車施設の附置を求められることがある

「許可・届出・認定・努力義務」の使い分け

関係法令の引っかけは、手続の種類のすり替えが中心です。許可(事前の同意が要る)、届出(出せばよい)、認定(任意で受ける)、努力義務(適合に努める)の4つを取り違えさせます。

法律 手続 中身
土砂災害防止法許可特別警戒区域(レッドゾーン)で分譲住宅等の特定開発行為は都道府県知事の許可。自己の居住用住宅は対象外
盛土規制法許可宅地造成等工事規制区域内の工事は都道府県知事の許可。工事には中間検査・完了検査がある
景観法届出/認定景観計画区域は届出(受理から30日)。景観地区は市町村長の認定
低炭素法認定低炭素建築物新築等計画の認定。確認済証は不要(任意の認定)
長期優良住宅法認定維持保全計画を作成して所管行政庁の認定。既存住宅も認定を申請できる
耐震改修促進法義務/努力義務要安全確認計画記載建築物・通行障害建築物は耐震診断が義務。特定既存耐震不適格建築物は診断・改修が努力義務

耐震改修促進法では、地震に対する安全性の向上を目的とした敷地の整備も耐震改修に含まれます

過去問の論点○×

実際に出た選択肢を、正誤の形にしました。数値と手続の入れ替えに注目してください。

正誤 記述
×品確法の「構造耐力上主要な部分等」に、屋内にある雨水排水管は含まれない。
含まれる。雨水を排除する排水管も10年の対象です(R1)
×認定低炭素建築物の容積率不算入は、延べ面積の1/10を限度とする。
→ 正しくは1/20が限度です(R3)
×低炭素建築物の認定申請には、あらかじめ確認済証の交付を受けなければならない。
確認済証は不要です(R4)
×耐震改修促進法で、敷地の整備は耐震改修に含まれない。
含まれます(R5)
×土砂災害特別警戒区域で、自己の居住用住宅の開発行為は都道府県知事の許可が必要。
自己居住用は対象外です(R3)
建設業法で、請負代金7,000万円の事務所の建築一式工事は、主任技術者・監理技術者を専任にしなくてよい。
→ 正しい。建築一式は8,000万円以上で専任です(R5)

過去問の出題一覧(一級建築士 法規)

関係法令はNo.28〜30を中心に出ます。No.28・29は建築士法や建築基準法と混ざる年もあります。正解番号は建築技術教育普及センターの公表正答によります。

年度 No. 正解 問われた関係法令
令和7年(2025)301盛土規制法・緑化地域(都市緑地法)・駐車場法・流通業務市街地整備法
令和6年(2024)304産業廃棄物処理施設(建基法)・景観法・土砂災害防止法・盛土規制法
令和5年(2023)302低炭素法・耐震改修促進法・建設業法・長期優良住宅法
令和4年(2022)304品確法・建設業法・長期優良住宅法・低炭素法
令和3年(2021)28・301/3低炭素法・省エネ法・耐震改修・品確法/建設リサイクル法・都計法・土砂災害・宅建業法
令和2年(2020)29・303/1景観法・労安法・解体工事業・石綿/品確法・省エネ法・宅建業法・宅造規制
令和元年(2019)271品確法・耐震改修促進法・建設リサイクル法・労働安全衛生法
平成30年(2018)273景観法・緑化地域・土砂災害防止法・耐震改修促進法
平成29年(2017)27・292/1品確法・建設リサイクル法・長期優良住宅・省エネ法/宅造規制・水道法・土砂災害・都計法
平成28年(2016)281法律と用語の組合せ(急傾斜地法・都計法・都市再生特措法・建基法)

まちがえやすいポイント

関係法令の誤りは、数値か手続の種類が1か所だけ入れ替わっている形がほとんどです。

特に「許可なのか届出なのか」「義務なのか努力義務なのか」は毎年問われます。低炭素法の容積率1/20、建設リサイクル法の解体80m²・届出7日前、建設業法の専任4,000万円(建築一式8,000万円)を固定で覚えてください。

覚え方

法律ごとに「数値」と「許可・届出・認定・努力義務のどれか」をペアで覚える。

  • 品確法=10年(雨水排水管も含む。特約で20年)
  • 建設リサイクル法=解体80m²/新築増築500m²/修繕1億円、届出は7日前
  • 低炭素法=容積率不算入は1/20、認定に確認済証は不要
  • 土砂災害=レッドゾーンの分譲は許可、自己居住用は対象外
  • 耐震改修=要安全確認は診断義務、特定既存耐震不適格は努力義務
  • 労安法=石綿除去は14日前、5m以上の工作物解体は作業主任者

理解度チェック

Q.

認定低炭素建築物の容積率不算入は、延べ面積の1/10を限度とする。〇か×か。

×。正しくは1/20が限度です。低炭素法の数値の取り違えは頻出です(R3 No.28)。

Q.

建設リサイクル法で、建築物の解体工事の分別解体等の対象は、床面積80m²以上である。〇か×か。

。解体は80m²、新築・増築は500m²、修繕・模様替は請負1億円が対象です。発注者が着手7日前までに都道府県知事へ届け出ます。

Q.

土砂災害特別警戒区域では、自己の居住用住宅の開発行為にも都道府県知事の許可が必要である。〇か×か。

×。許可が必要なのは分譲住宅等の特定開発行為で、自己居住用は対象外です(R3 No.30)。

Q.

品確法の瑕疵担保責任の対象(構造耐力上主要な部分等)に、屋内の雨水排水管は含まれない。〇か×か。

×。雨水の浸入を防止する部分として含まれます。引渡しから10年が対象です(R1 No.27)。

まとめ

関係法令は、法律名と「数値・手続」のペアで覚えれば消去法で解ける。

品確法10年、建設リサイクル法80m²/7日前、低炭素法1/20、建設業法4,000万円(建築一式8,000万円)。この数値と、許可・届出・認定・努力義務の区別を固定で押さえましょう。

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参考(実ページで確認)

  • 建築技術教育普及センター「平成28〜令和7年度 一級建築士試験 学科Ⅲ(法規)問題」(No.27〜30の出題内容)
  • 建設業法における主任技術者・監理技術者の専任を要する請負金額(2023年1月施行:4,000万円、建築一式工事8,000万円):国土交通省
  • 建設リサイクル法の分別解体等の対象規模(解体80m²・新築増築500m²・修繕1億円)と届出(着手7日前):環境省・東京都都市整備局
  • 各法律の許可・届出・認定・努力義務の区別:自サイト過去問解説(法規No.27〜30 ほか)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問の問われ方から整理しています。運営者情報

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