建築士試験 解説ノート

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鉄骨の接合(高力ボルト・溶接)のまとめ【過去10年分】|一級建築士試験 構造の過去問・頻出ポイント

鉄骨の接合は一級建築士 構造のNo.16で毎年1問出ます。問われるのは高力ボルト摩擦接合と溶接の数値・考え方です。のど厚やすべり係数などの数値をすり替えて誤りを作るので、まず溶接とボルトに分けて押さえます。

溶接の早見表

項目 内容
すみ肉溶接の有効のど厚0.7S(S=サイズ・脚長)
完全溶込み溶接の有効のど厚接合される母材の厚さ
のど断面あたりの許容応力度母材の基準強度で決まるので、完全溶込みでもすみ肉でも同じ(違うのは"のど厚"のほう)
組立溶接(タック溶接)ビードが短いと冷却が速く、低温割れや塑性変形能力の低下が生じやすい

高力ボルト摩擦接合の早見表

項目 内容
すべり係数標準で0.45(摩擦面は赤錆状態やブラスト処理)
二面摩擦と一面摩擦二面摩擦の許容耐力は一面摩擦の2倍
二面せん断の許容せん断応力度長期は基準張力T00.6倍、短期はその1.5倍(0.9T0
肌すき1mmを超えるとフィラープレートを挿入する

毎年問われる論点(○が正しい・×が誤りの定番)

論点 正しい記述(○)と、よくある誤り(×)
のど断面の許容応力度 ○ 溶接形式によらず同じ/× 完全溶込みとすみ肉とで異なる
すみ肉溶接の有効のど厚 ○ 0.7S/× サイズSに等しい
完全溶込み溶接の有効のど厚 ○ 母材の厚さ/× 0.7×母材厚
二面摩擦の許容耐力 ○ 一面摩擦の2倍/× 一面摩擦と同じ

覚え方

すみ肉ののど厚は0.7S、完全溶込みは母材厚。のど断面あたりの許容応力度はどちらも同じ(違うのはのど厚)。高力ボルトはすべり係数0.45、二面摩擦は一面の2倍、肌すき1mm超でフィラー、で数値を固めます。

過去問の肢で確認

Q.

溶接継目ののど断面に対する許容せん断応力度は、完全溶込み溶接と部分溶込み溶接とで異なる。〔R7 No.16〕

×。のど断面あたりの許容応力度は母材の基準強度で決まるので、溶接形式によらず同じです。違うのは「のど厚」のほうです。

Q.

すみ肉溶接の有効のど厚は、サイズSに等しい。〔毎年の定番〕

×。すみ肉溶接の有効のど厚は0.7Sです。完全溶込み溶接の有効のど厚(母材の厚さ)と取り違えさせる定番です。

Q.

高力ボルト摩擦接合の二面摩擦の許容耐力は、一面摩擦の2倍である。〔毎年の定番〕

。摩擦面が2面あるので、二面摩擦の許容耐力は一面摩擦の2倍になります。

過去問の出題一覧(一級建築士 構造)

年度 No. 正解 主に問われた論点
令和7年161のど断面の許容応力度・高力ボルト摩擦接合
令和6年161溶接・高力ボルトの許容応力度
令和5年164のど厚・すべり係数・接合部
令和4年184鉄骨構造の接合部
令和3年164鉄骨構造の接合部
令和2年164高力ボルト接合
令和元年172鉄骨構造の接合部
平成30年154鉄骨構造の溶接接合
平成28年153鋼材の溶接

※ 過去10年分(平成28年〜令和7年)を確認。のど厚・のど断面の許容応力度・高力ボルトのすべり係数や許容せん断応力度が、毎年No.16前後でくり返し問われています(平成29年は柱脚の出題)。令和5年以前の解説リンクは順次追加予定です。

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出典・参考

  • 建築技術教育普及センター「一級建築士試験 学科の試験 学科IV(構造)問題」各年度
  • 各年度の正答は同センター公表の「正答肢」による
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「構造」を過去問から整理しています。運営者情報

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