建築士試験 解説ノート

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令和3年度 一級建築士 法規 No.5を解説、一般構造に関する誤りを見抜くポイント

令和3年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.5は、階段・採光・界壁などの一般構造に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 集会場の傾斜路(階段に代わるもの)の中間の手すり(令25条・令26条)
  2. 有料老人ホームの娯楽室の採光に有効な開口部(令19条)
  3. 強化天井による界壁の小屋裏・天井裏への到達の免除(令114条)
  4. 最下階の木造の床の床下換気孔(令22条)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢1(これが誤っている記述)

幅の広い傾斜路には、中間にも手すりが要るんです。階段(傾斜路も準用)は、幅が3mを超える場合、中間にも手すりを設けなければなりません(令25条4項)。ただし高さ1m以下の部分には適用されません。

選択肢の傾斜路は幅4m(3m超)・高さ1.5m(1m超)ですから、中間の手すりが必要です。選択肢1は「設けなくてもよい」としているので誤りなんですね。幅3m超・高さ1m超の階段や傾斜路は中間に手すりが必要と押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 幅4m(3m超)・高さ1.5m(1m超)の傾斜路は中間に手すりが必要(令25条4項・令26条準用)。「設けなくてよい」は誤り。
2 ○(正しい) 有料老人ホームの入所者用娯楽室は採光が必要な居室で、有効採光面積は床面積の1/10以上。50m²なら5m²以上(令19条3項)。正しい記述です。
3 ○(正しい) 天井全部が強化天井で所定の基準に適合する場合、各戸の界壁(準耐火構造)は小屋裏・天井裏に達しなくてよい(令114条1項ただし書)。正しい記述です。
4 ○(正しい) 最下階の居室の床が木造の場合、外壁の床下部分に壁の長さ5m以下ごとに面積300cm²以上の換気孔を設ける(令22条)。正しい記述です。

選択肢1は、幅4m・高さ1.5mの傾斜路に中間の手すりは不要とする点が誤りで、幅3m超・高さ1m超なら中間の手すりが必要です。

選択肢1のポイント

選択肢1は「集会場の客用の階段に代わる高さ1.5m、勾配1/15の傾斜路で、その幅が4mのものには、中間に手すりを設けなくてもよい」としています。中間の手すりの要否が論点です。

階段には手すりを設けるのが原則です(令25条1項)。さらに幅が3mを超える階段では、中間にも手すりを設けなければなりません(令25条4項)。これは幅が広いと真ん中で支えがなくなるのを防ぐためです。ただし、高さ1m以下の階段の部分にはこの中間手すりの規定は適用されません(令25条5項)。

そして階段に代わる傾斜路には、これらの手すりの規定が準用されます(令26条2項)。選択肢の傾斜路は幅4mで3mを超え、高さ1.5mで1mを超えていますから、中間の手すりが必要です。「傾斜路だから手すりは緩いだろう」と決めつけず、3m・1mの数字で判断するのがコツですね。幅3m超かつ高さ1m超の階段・傾斜路は中間に手すりと押さえておきましょう。

覚え方

  • 階段・傾斜路は幅3m超で中間にも手すり。ただし高さ1m以下の部分は除く(令25条)
  • 傾斜路は階段の手すり規定を準用(令26条)
  • 有料老人ホームの娯楽室の有効採光面積は床面積の1/10以上
  • 強化天井なら界壁は小屋裏・天井裏に達しなくてよい(令114条)
  • 最下階の木造の床の床下換気孔は壁の長さ5m以下ごと・300cm²以上

一問一答

Q.

高さ1.5m・幅4mの傾斜路(階段に代わるもの)に中間の手すりは必要?

必要です。幅が3mを超え、かつ高さが1mを超えているため、中間にも手すりを設けなければなりません(令25条4項・令26条2項)。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和3年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法施行令第25条・第26条・第19条・第22条・第114条
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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