建築士試験 解説ノート

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令和3年度 一級建築士 法規 No.8を解説、避難階段に関する適合判断のポイント

令和3年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.8は、物品販売業を営む店舗の避難階段に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、建築基準法に適合しないものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 屋外避難階段と開口部との距離(令123条2項一号)
  2. 屋内避難階段の階段室への排煙設備の要否(令126条の2)
  3. 物販店舗の避難階段の幅の合計(令124条)
  4. 直通階段の一つを屋外階段とするときの構造(令123条2項)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが適合しない建築物)

避難階段としての屋外階段は、耐火構造で造らなければならないんです(令123条2項一号)。火災時に避難者を支える生命線ですから、準耐火構造では足りません。

選択肢4は、二つの直通階段の一つを「準耐火構造の屋外階段」としていますから、避難階段の構造に達していません。これが適合しないわけです。防腐措置の話に気を取られず、まず耐火構造かどうかを見るのがコツですね。屋外避難階段は耐火構造(準耐火では不可)と押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 適否 解説
1 適合 屋外避難階段は、その階段に通ずる出入口以外の開口部から2m以上離す(令123条2項一号)。2.5mで適合する。
2 適合 避難階段の階段室は排煙設備の設置対象から除かれる(令126条の2第1項)。排煙設備を設けなくても適合する。
3 適合 物販店舗の各階の避難階段の幅は、その直上階以上で床面積最大の階の100m²につき60cm以上。3階以上が各500m²なら500÷100×60=300cm。3.0mで適合する(令124条)。
4 適合しない 屋外避難階段は耐火構造が必要(令123条2項一号)。「準耐火構造の屋外階段」とした点が不適合。

選択肢4は、避難階段とする屋外階段を準耐火構造とする点が不適合で、屋外避難階段は耐火構造で造らなければなりません。

選択肢4のポイント

選択肢4は「各階から1階に通ずる二つの直通階段を設け、そのうちの一つを、有効な防腐措置を講じた準耐火構造の屋外階段とした」としています。屋外階段の構造が論点です。

避難階段として設ける屋外階段は、耐火構造とし、地上まで直通することが必要です(令123条2項一号)。火災で屋内が使えなくなったときに頼る経路ですから、自身が燃え落ちては困るわけです。木造や準耐火構造では足りません。

選択肢では「有効な防腐措置を講じた」と添えてありますが、防腐措置は耐久性の話で、耐火性能とは別物です。準耐火構造である時点で、避難階段としての屋外階段の要件に届いていません。「防腐措置までして丁寧そう」という印象に流されず、構造が耐火かどうかで判断するのがコツですね。避難階段とする屋外階段は耐火構造、準耐火構造では適合しないと押さえておきましょう。

覚え方

  • 避難階段とする屋外階段は耐火構造(準耐火構造では不可・令123条2項)
  • 屋外避難階段は出入口以外の開口部から2m以上離す
  • 避難階段の階段室は排煙設備の設置対象外
  • 物販店舗の避難階段の幅は最大の階の床面積100m²につき60cm以上(令124条)

一問一答

Q.

避難階段とする屋外階段を、防腐措置を講じた準耐火構造で造ってよい?

よくありません。避難階段としての屋外階段は耐火構造で造る必要があります(令123条2項一号)。防腐措置の有無にかかわらず、準耐火構造では適合しません。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和3年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法施行令第123条・第124条・第126条の2
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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