建築士試験 解説ノート

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令和7年度 一級建築士 法規 No.6を解説、百貨店の避難階段と特別避難階段の誤りを見抜くポイント

令和7年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.6は、避難施設等に関する4つの記述から誤りを選ぶ問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 百貨店5階売場に通ずる直通階段は避難階段か特別避難階段か(令122条)
  2. 耐火6階建て共同住宅の2以上の直通階段の免除(令121条ただし書き)
  3. スポーツ練習場の非常用照明装置の要否(令126条の4)
  4. 全館避難安全検証法の検証方法(法35条関係)

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢1(これが誤っている記述)

延べ5,000m²・地上5階建ての百貨店では、5階の売場床面積が約1,000m²と100m²を大きく超えます。令第122条は、百貨店等の5階以上の階で売場床面積が100m²超のとき、その階から地上に通ずる直通階段を特別避難階段としなければならないと定めています。選択肢1は避難階段とすればよいとしており、ここが誤りなんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 5階の売場床面積が100m²を超える百貨店では特別避難階段が必要(令第122条)。「避難階段」では不足です。
2 ○(正しい) 主要構造部耐火構造・6階建て共同住宅(各階200m2・6階に避難バルコニー+屋外避難階段あり)の場合、2以上の直通階段の設置免除要件を満たします(令第121条ただし書き)。正しい記述です。
3 ○(正しい) 延べ2,000m2・2階建てのスポーツ練習場(「劇場等に類する建築物」に非該当・規制対象外)の2階廊下・階段部分は非常用照明装置の設置義務がありません(令第126条の4)。正しい記述です。
4 ○(正しい) 全館避難安全検証法は「避難に要する時間に基づく検証」と「煙又はガスの高さに基づく検証」の2つの方法で建築物からの安全な避難を確かめる方法です(法第35条関係)。正しい記述です。

選択肢1の「これらを避難階段としなければならない」という記述が誤りで、この規模の百貨店では特別避難階段が必要です。

選択肢1のポイント(ここが誤り)

5階建てで各階が売場なら、1階あたりの売場床面積は約1,000m²です。令第122条は、百貨店等(令第115条の3第1号の特殊建築物)の5階以上の部分の売場床面積の合計が100m²を超える場合、その階から地上に通ずる直通階段を特別避難階段としなければならないとしています。

売場1,000m²は100m²をはるかに超えるので、特別避難階段の義務があります。「避難階段としなければならない」とした選択肢1は誤りです。

なお「屋上広場を設ける」(令第126条第2項)も「2以上の直通階段」(令第121条)も正しく、誤りは「避難階段」とした部分だけです。

覚え方

  • 特別避難階段が必要 → 15階以上または地下3階以下に通ずる直通階段(令122条2項)
  • 特別避難階段が必要 → 百貨店等の5階以上で売場の床面積合計が100m²超(令122条)
  • 通常の5〜14階は避難階段でOK/大規模特殊建築物は特別避難階段にランクアップ
Q.

百貨店の5階の売場床面積が100m2を超える場合、その階に通ずる直通階段は避難階段と特別避難階段のどちらが必要か。

特別避難階段が必要です(令第122条)。避難階段では要件を満たしません。

Q.

5階以上の階を百貨店の売場に供する場合に義務付けられる設備は何か。

屋上広場の設置が義務付けられています(令第126条第2項)。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和7年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築基準法施行令第121条(2以上の直通階段の設置)、第122条(避難階段及び特別避難階段の設置)、第126条(屋上広場等)、第126条の4(非常用の照明装置の設置)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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