令和4年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.22は、建築士事務所の管理建築士に関する問題です。
この問題では、4つの記述のうち、誤っているものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 管理建築士は、業務内容に応じた期間の設定や、業務を担当させる建築士の選定などの技術的事項を総括する。正しい記述です(士法24条)。 |
| 2 | ○(正しい) | 管理建築士の退職後に代わりを置かなかった場合、建築士事務所の登録は取り消され、開設者は1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処される。正しい記述です。 |
| 3 | ○(正しい) | 管理建築士が建築基準法違反で処分を受けた場合、それが事務所の業務によらないものであっても、当該事務所は閉鎖処分の対象となる。正しい記述です。 |
| 4 | ×(誤り) | 管理建築士の業務要件は「建築士として」3年以上。「一級建築士として3年」ではない(一級事務所でも同じ)。 |
選択肢4は、一級建築士事務所の管理建築士の要件を「一級建築士として3年以上」とする点が誤りで、正しくは「建築士として3年以上」です。
選択肢4は「一級建築士事務所に置かれる管理建築士となるための業務要件としては、一級建築士として3年以上の建築物の設計や工事監理等に従事することが求められる」としています。要件となる3年を「何の資格で」数えるのかが論点です。
管理建築士になるには、建築士として3年以上の設計・工事監理その他の所定の実務に従事し、かつ管理建築士講習を修了する必要があります(士法24条2項)。ここでいう年数は「建築士として」であって、一級建築士事務所の管理建築士でも「一級建築士として3年」とは限定されていません。
つまり、二級建築士として積んだ実務期間なども3年に含められます。事務所の種別(一級事務所か)と、要件の資格(建築士か一級建築士か)を取り違えさせるのが引っかけですね。「一級建築士として」と書いてあったら疑う、と押さえましょう。管理建築士の要件は「建築士として」3年以上+管理建築士講習と覚えておきましょう。
一級建築士事務所の管理建築士になるための実務3年は、「一級建築士として」の3年でなければならない?
いいえ。要件は「建築士として3年以上」です。二級建築士として積んだ実務期間も算入でき、「一級建築士として3年」に限定されてはいません(士法24条2項)。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢4(これが誤っている記述)
管理建築士になるための業務要件は、「建築士として3年以上」の設計・工事監理等の実務に従事することなんです。一級建築士事務所であっても、「一級建築士として3年」が求められるわけではありません。
たとえば二級建築士として実務を積んだ期間も、この3年に算入できます(その後に一級建築士になった人が一級建築士事務所の管理建築士になる場合など)。選択肢4は「一級建築士として3年以上」としているので誤りなんですね。管理建築士の要件は「建築士として」3年以上と押さえましょう。