建築士試験 解説ノート

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令和4年度 一級建築士 法規 No.21を解説、工事監理(建築士法)に関する誤りを見抜くポイント

令和4年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.21は、工事監理を行う建築士に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 工事監理の定義(設計図書との照合・確認/士法2条8項)
  2. 工事監理終了時の建築主への結果報告(士法20条)
  3. 一級建築士でなければ設計できない建築物の工事監理と二級建築士
  4. 構造設計一級建築士の関与義務と工事監理を行う者

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢1(これが誤っている記述)

建築士法でいう工事監理は、「その者の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認すること」と定められています(士法2条8項)。工事の指導監督までは、工事監理の内容には含まれていないんです。

選択肢1は、工事監理を行う場合に「当該工事の指導監督を行わなければならない」としていますが、これは工事監理の定義を超えています。施工そのものを指揮・監督するのは施工者側の役割です。選択肢1は誤りなんですね。工事監理=設計図書と照合して確認すること(指導監督は含まない)と押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 工事監理は設計図書と照合し実施を確認すること工事の指導監督は含まれない(士法2条8項)。
2 ○(正しい) 工事監理を終了したときは、自ら設計したか否かに関わらず、直ちに建築主に結果を報告する。正しい記述です(士法20条)。
3 ○(正しい) 一級建築士でなければ設計できない建築物の工事監理は、一級建築士の指導を受けていても二級建築士は行えない。正しい記述です。
4 ○(正しい) 構造設計一級建築士の関与が義務付けられた建築物でも、工事監理は構造設計一級建築士以外の一級建築士が行える。正しい記述です。

選択肢1は、工事監理に工事の指導監督を行わなければならないとする点が誤りで、工事監理は設計図書と照合して実施を確認することです。

選択肢1のポイント

選択肢1は「建築士が工事監理を行う場合は、その者の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認するとともに、当該工事の指導監督を行わなければならない」としています。工事監理に何が含まれるかが論点です。

建築士法2条8項は、工事監理を「その者の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認すること」と定義しています。つまり、設計図書どおりに造られているかをチェックするのが工事監理で、施工の段取りや作業を指揮する「指導監督」は含まれていません。

工事の指導監督は、現場代理人や主任技術者など施工者側の役割です。工事監理者がそこまで負うわけではない、という線引きが大切ですね。定義に「指導監督」という言葉が紛れ込んでいたら誤り、と気づけるようにしましょう。工事監理=設計図書と照合して確認することと覚えておきましょう。

覚え方

  • 工事監理(士法2条8項)=設計図書と照合し、実施されているか確認すること(指導監督は含まない)
  • 工事の指導監督は施工者側の役割(工事監理の内容ではない)
  • 工事監理終了時は、自ら設計したか否かを問わず直ちに建築主へ結果報告
  • 一級必須の建築物の工事監理は、指導を受けても二級建築士はできない

一問一答

Q.

建築士法上の「工事監理」に、工事の指導監督は含まれる?

含まれません。工事監理は「工事を設計図書と照合し、設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認すること」です(士法2条8項)。施工の指導監督は施工者側の役割です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和4年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 建築士法第2条(定義)・第3条(一級建築士でなければできない設計又は工事監理)・第20条(業務に必要な表示行為)
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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