建築士試験 解説ノート

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令和4年度 一級建築士 法規 No.26を解説、バリアフリー法に関する誤りを見抜くポイント

令和4年度 一級建築士試験 学科III(法規)No.26は、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(バリアフリー法)に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 仮設の物品販売店舗(2,000m²)の基準適合義務
  2. 事務所(500m²)の基準適合義務
  3. 公立小学校の階段の段の識別
  4. 移動等円滑化経路の敷地内通路の幅と転回スペース

※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢2(これが誤っている記述)

建築物移動等円滑化基準への適合が「義務」となるのは、特別特定建築物を一定規模以上で新築等する場合なんです。事務所は特別特定建築物には含まれません(特定建築物どまり)。

事務所は努力義務の対象ではありますが、500m²でも適合させなければならない義務はありません。選択肢2は「適合させなければならない」としているので誤りなんですね。事務所は特別特定建築物ではない(適合は努力義務)と押さえましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 物品販売業の店舗は特別特定建築物。床面積2,000m²以上の新築は建築物移動等円滑化基準への適合義務がある。正しい記述です。
2 ×(誤り) 事務所は特別特定建築物ではない500m²でも適合義務はない(努力義務にとどまる)。
3 ○(正しい) 公立小学校(特別特定建築物)の多数が利用する階段は、踏面端部と周囲の明度・色相・彩度の差で段を識別できるものとする。正しい記述です。
4 ○(正しい) 移動等円滑化経路を構成する敷地内の通路は幅120cm以上とし、50m以内ごとに車椅子の転回に支障がない場所を設ける。正しい記述です。

選択肢2は、事務所500m²の新築に適合させなければならないとする点が誤りで、事務所は特別特定建築物ではないため適合義務はありません。

選択肢2のポイント

選択肢2は「床面積の合計が500m²の事務所を新築する場合、当該建築物を建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない」としています。適合が義務になる建築物の種類が論点です。

バリアフリー法では、不特定多数や高齢者・障害者等が利用する建築物を「特別特定建築物」と定め、これを床面積2,000m²以上で新築等する場合に、建築物移動等円滑化基準への適合を義務付けています。百貨店・店舗、病院、学校(公立小学校等)、ホテルなどが特別特定建築物です。

一方、事務所は「特定建築物」ではありますが「特別特定建築物」ではありません。そのため、適合は努力義務であって、500m²でも適合させなければならない義務はないんです。特定建築物(努力義務)と特別特定建築物(適合義務)の区別が引っかけですね。適合義務は特別特定建築物・2,000m²以上、事務所は対象外と覚えておきましょう。

覚え方

  • 建築物移動等円滑化基準の適合義務=特別特定建築物を2,000m²以上で新築等するとき
  • 特別特定建築物=百貨店・店舗・病院・学校(公立小学校等)・ホテル等
  • 事務所は特定建築物どまり(特別特定建築物でない)=適合は努力義務
  • 移動等円滑化経路の敷地内通路=幅120cm以上・50mごとに転回スペース

一問一答

Q.

床面積500m²の事務所を新築するとき、建築物移動等円滑化基準への適合は義務?

義務ではありません(努力義務)。事務所は特別特定建築物ではないため、適合義務の対象外です。適合義務は特別特定建築物を2,000m²以上で新築等する場合です。

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出典

  • 建築技術教育普及センター「令和4年度 一級建築士試験 学科の試験 学科III(法規)問題」
  • 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)第14条ほか・同法施行令
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編集・解説

建築士試験 解説ノート編集部

建築業界の実務経験をもとに、一級・二級建築士試験の「法規」を過去問から整理しています。運営者情報

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