令和6年度 二級建築士試験 学科III(建築構造)No.11は、木質構造の接合に関する問題です。
この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
※ 問題文そのものは建築技術教育普及センターの公式PDFで確認できます。上記は、その5つの記述で問われている論点を整理したものです。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 木材の比重は、一般に接合部の接合耐力に影響を与えます。正しい記述です。 |
| 2 | ○(正しい) | 追掛け大栓継ぎは、断面が大きい梁・桁などの横架材を材軸方向に継ぐ場合に用いられます。正しい記述です。 |
| 3 | ○(正しい) | 接合具に錆を生じさせるおそれがある場合は、耐用年数に応じた防錆処理を施します。正しい記述です。 |
| 4 | ○(正しい) | ボルト接合では、接合部が降伏する前に木材が脆性的に破壊しないようにします。正しい記述です。 |
| 5 | ×(誤り) | 木ねじ接合部は、釘接合部に比べて変形性能が小さくなります。「大きい」は誤りです。 |
選択肢5の「木ねじ接合部は釘接合部に比べて変形性能が大きい」という記述が誤りで、正しくは小さくなります。
選択肢5は「木ねじ接合部は、ねじ部の存在により、一般に、釘接合部に比べて変形性能が大きい」としていますが、ここが誤りです。木ねじ接合部は、釘接合部に比べて変形性能(粘り強さ)が小さく、脆性的に壊れやすいんです。
木ねじはねじ山が木材に食い込むため引抜きに対する抵抗は釘より大きくなりますね。しかし地震時のように繰り返し力がかかると、ねじ部に応力が集中してねじが切れるように脆く壊れやすくなります。釘は曲がりながらじわじわ抵抗できるので変形性能が大きい。つまり木ねじは引抜き抵抗と変形性能を混同させる引っかけなんです。
誤りの核心は、木ねじの変形性能が釘より大きいとした点で逆です。木ねじは引抜きに強いが変形性能は釘より小さい(脆性的)と押さえましょう。
木ねじ接合部は、釘接合部に比べて変形性能が大きい?小さい?
小さくなります。ねじ部に応力が集中して脆性的に壊れやすいためです(引抜き抵抗は大きい)。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月(出題時点の知識・基準に基づく)
正解:選択肢5(これが最も不適当な記述)
木ねじ接合部は、ねじ部の存在により引抜き抵抗は大きいものの、一般に釘接合部に比べて変形性能(粘り強さ)が小さく、脆性的に壊れやすくなります。ねじ部に応力が集中して、ねじ切れるように破断しやすいためです。
選択肢5は「変形性能が大きい」としているので、大小が逆で誤りなんです。木ねじは釘より変形性能が小さい(脆性的)と押さえましょう。